山手線切りつけ女 精神障害ありとの情報

1月3日の夜、JR山手線の車内で男性4人が包丁を持った女に襲われた事件ですが、続報らしい続報はありません。一部の報道に逮捕された容疑者が「精神障害がある」と語った、と伝えられた程度です
が、その他のメディアは精神障害について報道しないままです。いわゆるメディアの自己規制というやつです。精神障害者だとなれば人権上、実名での報道は控えるようにもなりますので、容疑者の名前は報じられないままでしょう。強いて報道するのは週刊新潮くらいでは
ただ、当ブログでいつも書いているように、精神障害があったとしても刑事責任能力がゼロというわけではありません。精神鑑定を実施して有罪に持ち込めると検察が判断すれば起訴となり、公開の法廷で裁判が行われます
なので、本人が「精神障害がある」と述べただけで、メディア側の腰が引けてしまうのは「?」と思います。いわゆる人権団体などから突き上げられたり、謝罪を要求されるのを回避したい気持ちは判りますが


3日夜、東京都内を走行中のJR山手線の車内で、女が刃物で乗客を切りつけて男性4人がけがをし、このうち3人が大けがをして病院に搬送されました。
電車は秋葉原駅に緊急停車し、警視庁は、20代くらいの女の容疑者を殺人未遂の疑いでその場で逮捕し、詳しいいきさつを調べています。
警視庁によりますと、3日夜11時前、JR山手線外回りの車内で、女が刃物で乗客を切りつけたということです。
これまでに男性4人がけがをしていて、このうち3人が胸や背中などに大けがをして病院に搬送されたということですが、いずれも意識はあるということです。
電車は非常ボタンが押されたため、東京・千代田区のJR秋葉原駅に停車し、警視庁は、20代くらいの女の容疑者を殺人未遂の疑いでその場で逮捕しました。
警視庁の調べに対して容疑をおおむね認めているということです。
現場からは刃物1本が押収されているということで、警視庁が当時の状況と詳しいいきさつを調べています。
この影響で、JR山手線の内回りと外回りは一時、運転を見合わせました。
事件が起きた電車に乗り合わせていたという30代の男性は「座席に座っていたらほかの乗客が『やばい』と言いながら走ってきた。その後、女性が乗客とみられる人に取り押さえられていて、抵抗している様子だった。足元には刃物が落ちていました」と話していました。
JR秋葉原駅を利用する20代の男性は「電車に遅れが出ていたので何かあったのかと思っていましたが、人が刺されたと聞いて驚きました。とても怖いです」と話していました。
また、駅の近くに住む30代の男性は「同じ時間帯に京浜東北線に乗っていましたが、人が刺されたと聞いて驚きました。秋葉原といえば以前に通り魔事件があった記憶があるのでとても怖いです」と話していました。
JR秋葉原駅を利用する40代の男性は「被害者とみられる2人がホームの椅子に座ってぐったりとしていて、警察官や救急隊が処置している様子が見えました。車両の中には血痕が残されていて、とても怖かったです」と話していました。
秋葉原駅にいた20代の男性が停車中の列車の車内を撮影した動画では、白い上着を着た人物が警察官に取り囲まれている様子が映っています。
動画を撮影した男性は「警察官に取り押さえられていた人物はうなだれている感じで、抵抗するような様子はなかった。けがをした人がホームで応急手当を受けていて、警察官もたくさんいて、とても緊迫した雰囲気でした」と話していました。
(NHKの記事から引用)


逮捕されたとき、女はミニスカートに裸足でサンダル履きだったと語る目撃者もいれば、スリッパみないたものを素足で履いていたと語る目撃者もいます。いずれにせよ、1月3日の夜11時にコートも羽織らずミススカート姿で、サンダルかスリッパを素足で履き包丁のような刃物を手に歩いていたのですから、まともではないと考えられます
また、警察に対して「精神障害がある」と自供しているのであれば、どこかの精神科か心療内科に通院していたと思われますし、自分の病気について自覚があったのでしょう。投薬も受けていたのでは?
この場合、妄想性の障害で「誰かから電磁波攻撃されている」とか「誰かに監視され、付きまとわれている」などの自分が被害を受ける恐怖にさらされていたのではないか、と予想されます。なので、被害を受けないためにも「(誰か)を殺してしまおう」と決意したのかもしれません
ただ、この場合も刃物で切りつける行為を犯罪だと認識していたのか、自己抑制がどの程度できていたのか、あるいは日常生活を送る上で困難なほど精神的な混濁があったのか、が判断の決め手となります。事前に凶器を購入しているのですから、支障なく日常生活を送れていたのではないでしょうか
当然ながら、上に列挙したさまざまな要素から刑事責任能力の有無を判断するのは検察の役割であり、精神鑑定を担当する医師は刑事責任能力には立ち入りません。医師は客観的に、妄想に支配されて日常生活にも著しい困難があったかどうか、社会通念に反するような考えや行動があったかどうか、を判断します

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