日本の月探査試験機 月周回軌道に乗る

来年1月に月面着陸を目指している宇宙航空研究開発機構(JAXA)の試験機「スリム」が、いよいよ月を周回する軌道に乗った、と報じられています。今後は軌道を修正しつつ月へ近づき、着陸準備にかかる予定です
日本の技術では、遠方にある小惑星に「はやぶさ1」と「はやぶさ2」を着陸させ土壌サンプルを採取して地球に送り返すという離れ業を実現していますが、月はまだ別です。無重力状態である小惑星とは異なり、月には重力があり、探査機を無人のままコントロールして着地させるのはなかなか困難です。過去、インドも探査機をコントロールできず月面に衝突・大破させています
しかも今回の試験機は、目標とされる地点への正確な着陸を目指す「精度」の実証という課題を背負っています。単に着陸を成功させるだけでは目標達成にはなりません


宇宙航空研究開発機構(JAXA)は25日、日本初の月面着陸を目指して飛行中の小型実証機「スリム(SLIM)」を、計画通り、月を周回する軌道に投入したと発表した。着陸は来月20日で、成功すれば米国、旧ソ連、中国、インドに続き5カ国目となる。
スリムは25日午後4時51分、エンジンの噴射によって進路を修正。その後、機体から地上に送られた飛行データの分析で、月の北極点と南極点を結ぶ楕円(だえん)軌道への投入成功を確認した。
スリムは今年9月7日、鹿児島県の種子島宇宙センターから打ち上げられた。来年1月20日午前0時ごろ月へと降下を始め、約20分で着陸する計画だ。着陸目標地点への誤差を100メートル以内に抑え、これまでより飛躍的に高精度なピンポイント着陸を実証する。
日本の月面着陸は、JAXAの超小型月探査機が昨年11月、通信途絶で計画を断念。民間企業アイスペースの探査機も今年4月、月面に激突し失敗している。
(産経新聞の記事から引用)


余談として、韓国が先にアメリカのロケットを使って打ち上げていた月探査機「タヌリ」ですが、搭載している6機の観測機器のうち、広角偏光カメラ1機が稼働しなくなったと報じられています。もう1機の広角偏光カメラもデータ処理でトラブルが発生しているのだとか


韓国初の月探査機「タヌリ(KPLO)」に搭載された広角偏光カメラ「PolCam」が正常に稼動していないことが確認された。
韓国天文研究院が開発したPolCamには2台のカメラがついているが、このうち1台が作動しておらず、残りの1台もデータ処理に問題があることが確認されたと、韓国毎日経済新聞が20日、報じた。PolCamは昨年8月に打ち上げられたタヌリ搭載体6個のうちの一つだ。
PolCamは月の表面を偏光観測する。偏光は特定の方向だけで振動する光を意味する。偏光を観測すれば月の表面の粒子の大きさやチタニウムの分布が分かる。粒子の大きさや分布により異なる偏光が発生するためだ。粒子の大きさなどを知ることができれば該当粒子がいつ生成されたのかなど、宇宙風化研究に役立つ。
(中央日報の記事から引用)


問題は2機の広角偏光カメラがまったく同じものであったかどうかです。同じカメラなら同じ原因で2台とも不具合を起こす可能性があるため、探査機に搭載する場合はあえて異なるカメラを選択すると思うのですが
日本なら宇宙空間を模した試験室を使い高温状態や低温状態、真空状態、あるいは放射線にさらされた状態で稼働するか入念に試験を実施した上で探査機に組み込みます。韓国側はそうした試験を十分な期間実施したのでしょうか?
地球に最も近い天体である月についてはまだまだ不明な点が多く、各国がそれぞれ異なったアプローチで観測することは有意義です
既に月には人類が到達しているものの、「月を征服した」などと考えるのは大間違いです
月が地球から分離して生じた天体だとする説と、地球の近くを通った小惑星が地球の重力に捕らえられて衛星になったとする説のどちらが正しいのか、まだ決着はついていません
月の地質が地球とほぼ同一のものであるなら、地球から分離した天体だと考えられますし、大きく異なった地質であるなら地球とは別の成り立ちを持つ小惑星だと考えられます
来年1月の「スリム」による月面着陸を楽しみに年を越しましょう

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