長野銃撃事件 事件の混乱・葛藤・憔悴

長野県中野市で今年5月、警察官を含む男女4人が殺害された事件で、長野地検は農業青木政憲容疑者を4人に対する殺人などの罪で起訴しています
公判は来年開かれる見込みですが、青木被告は4人を殺害した動機などについて沈黙したままで、担当弁護士とすら会話ができていないのだとか
現時点で黙秘しているのなら、おそらく公判が始まっても黙秘を貫くのかもしれません
青木被告は黙秘し、何もしゃべらないで済ませられますが、青木被告の両親は事件の後始末に取り組むべくあれこれ動いているようです。親の責任として何もしないわけにはいかないのでしょう。しかし、被害者遺族に手紙を渡そうとしても受け取ってもらえないのだとか


〈長野立てこもり事件から7ヶ月〉「私には息子を撃つことがどうしてもできなかった」“ぼっち男”と人質になった母の今
(前略)
知人から見た青木被告は、両親の操り人形というわけではなかったという。
「政憲は母親の経営するジェラート屋も手伝っていて、とても研究熱心に働いていました。寡黙でしたが、私にとってはいい子でした。母親は『政憲が抱えていたものになぜ気づけなかったのか』と自分をずっと責めていて、自分の親族たちにも迷惑がかかることを恐れて、どこで生活しているのか居場所も告げていません。
事件後、私が最後に見たときも驚くほど瘦せてしまって、今にも死んでしまうのではないかと心配になるほどでした。両親ともに今は働いたり、ジェラート屋などはやっていないと思います。
政憲のお父さんも事件後、市議を辞めましたが、それは妻を1人にしておけないという理由もあったと思います。政憲の家が裕福だ、名士だと好き勝手報じられていますが、私が知る限りはジェラート屋も借金がまだあったし、お金持ちではありませんよ」
両親も親族も知人も、4人の命を瞬時に奪うほどの「動機」が思い当たらないのだという。知人が続ける。
「当人しかわからないと思いますよ。でも政憲は弁護人にすら自分のことを話さず、弁護人も困っていると聞いています。弁護士が今の政憲の唯一の味方なのに。自暴自棄になっているのか、いったい何を考えているのか……。何があってあんな大きな事件を起こしてしまったのかは本人にしかわからないわけですから。政憲のしたことを考えれば……極刑……でしょうね。
政憲の両親は月命日に遺族の方のもとに謝罪に行き、手紙を渡そうとしているそうですが受けて入れてもらってないと聞いています。遺族の方々の気持ちを考えればそれは当然のことだと思います。これは事件が起きてから初めて実感したことですが、本当に全員が苦しむ。被害者遺族の方々をはじめ、加害者家族も……」


青木被告の両親の心労がいかばかりか、と思います
それにしても当の犯人である青木被告が沈黙したまま何もしない、というのは被害者遺族に対して失礼極まりない話です。引用からは省略しましたが、青木被告が4人を殺害後、自宅に立てこもった際、実母に銃(猟銃なのか散弾銃なのかは不明ですが)を渡し、自分を撃つよう求めたと書かれています。自分では自殺もできない男なのか、とつくづく呆れました(自殺すべき、だとは思いませんが)
青木被告は母親が銃を撃ってくれたら「自分は楽に死ねる」とでも考えたのでしょうか?
自分の息子に銃を向け発砲し、殺害した母親がその後どのような思いをするか、考えようともしなかった…のか
頭の中は自分のことで一杯で、自分だけが被害者だと思い込んでいる甘ったれ、なのかもしれません
大学進学後、人間関係に苦労したとかいじめを受けたとか事情はあれ、無関係の4人を殺害してよいというものではありません
結局、現在も自分の罪とは向き合おうとせず、目を背け殻に閉じこもっているだけなのでは?と思ってしまいます
来年始まる裁判でも、黙秘を貫き何も語らないまま有罪判決を受けるのだろうな、と想像します。被害者遺族としては虚しいだけです

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