甲府放火殺人 「責任能力に問題なし」
当時19歳だった遠藤裕喜被告(21)が2021年10月、甲府市の住宅で夫婦を殺害して放火し、夫婦の二女も鉈で切りつけ殺害しようとするなどして殺人・殺人未遂・現住建造物放火などの罪に問われている裁判員裁判が続いています
起訴前に遠藤被告の精神鑑定を担当した医師が出廷し、「精神障害があったが、犯行時の行動に影響するものではなかった」旨を証言したと報じています。
しかし、別のメディアの報道では精神科医が「犯行当時、精神障害はなかった」と証言したと報じており、どちらが正しいのか、何とも不可解です
2つの記事を貼ります
甲府市の夫婦2人を殺害し住宅に放火したなどとされる当時19歳の男の裁判で、20日は証人尋問が行われました。
この中で臨床心理士の大学教授は「犯行の動機は希望しない就職の決定で絶望感に陥ったところ、長女に交際を断られ、怒りを一気に晴らしたと考えるのが妥当」と証言しました。
20日の裁判では証人尋問が行われ、殺人などの罪に問われた当時19歳の遠藤裕喜被告の精神鑑定を行った精神科の医師と臨床心理士が出廷しました。
検察側の証人である精神科医は「事件当時、被告には精神的病気は認められず、尾行や犯行の計画を立てていることから一連の行動に精神障害は影響しない」と証言しました。
一方、弁護側の証人の臨床心理士の大学教授は、「被告は幼少期から虐待やいじめなどで傷つく体験が相当あった」と指摘しました。
そのうえで「犯行の動機は母親に希望していない就職先を勝手に決められるなど、努力が無駄になり絶望感に陥ったところ、長女に交際を断られて耐えた怒りを一気に晴らしたと考えるのが妥当」と証言しました。
被告の責任能力の程度は今回の裁判の争点で、21日も証人尋問が行われる予定です。
(テレビ山梨の記事から引用)
甲府市の住宅で夫婦2人が殺害され、当時19歳だった被告が殺人などの罪に問われている裁判です。争点となっている事件当時の被告の責任能力について、21日、証人尋問が行われ、被告の鑑定医は「完全責任能力はあった」とする見解を示しました。
殺人などの罪に問われているのは、当時19歳の遠藤裕喜被告(21)です。
裁判では、20日に続き、事件当時の被告に「精神障害があった」と鑑定した精神科医が証言台に立ち、精神障害が当時の行動に影響したかについて「行動のコントロールに変化はあったが、病的な範囲ではない」などと証言。当時の被告の責任能力に影響はなかったとする見解を示しました。
一方、医師はこれまでの裁判で「社会に戻るつもりがない」とした被告の発言について、裁判官から所見を問われ、「家に戻りたくないといった気持ちがあるのではないか」などととしました。
その際、被告は顔を手で抑えて、涙を拭う仕草を見せていました。
(山梨放送の記事から引用)
他のメディアの報道もあれこれ調べてみたのですが、どうにもはっきりしません。推測するに、鑑定医は元々被告には精神障害があった(どのような精神障害だったのか?)ものの、犯行には影響を与えていないとの所見を鑑定結果として提出したのでしょう
これに対し、検察側は別の精神科医を証人として出廷させ、被告には精神的な病気はなく犯行時も責任能力に問題はなかったとの見解を表明させたと解釈すべきなのでしょう(精神科医は精神鑑定結果を書く際、「刑事責任能力の有無」について言及しないのが原則です。刑事責任能力の有無を判断し、起訴するのは検察官の役割なので。ですから、精神科医は日常生活に支障をきたすほど思慮分別に問題があったかなかった、見解を述べます)
メディアに文句をつけても仕方がないのですが、もう少し丁寧かつ明確な表現はできないのでしょうか?
それにしても、この医師の証言で遠藤被告が顔を抑え涙ぐんだと記事には書かれていますので、自分を憐れみ感情を高ぶらせるのだな、と思った次第です。検察官の質問には無反応で黙秘を貫いているのに
さて、24日の公判では遠藤被告に鉈で切りつけられ負傷した次女の調書が読み上げられ、極刑を臨むとの処罰感情が明らかにされています
遠藤被告はこの極刑を望むとする調書を耳にしてどのような反応を示したのでしょうか?
おそらく何の感情も示さなかったのではないか、と想像します
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