本庄5歳児暴行死 石井陽子被告に懲役13年判決
相変わらず幼い子供を虐待し、死亡させる事件が相次いでいます。当ブログでも数多く取り上げているのですが、いつもながら刑罰が軽すぎる、と思うばかりです
こどもの将来を奪うだけでなく、相当期間虐待を繰り返し苦痛を与え続けた上で命を奪う所業は、ケンカの上でカッとなって殺害する事件よりも残虐であり、重く罰するのが相応でしょう。しかしながら裁判は過去の判例を踏襲するばかりで、こどもの命を弄ぶような残虐極まりない事件でも驚くほど刑罰が軽いのです。いつものように殺意の有無などという形式的な部分ばかりが問題にされ、長期間苦痛を与え続けた事実が軽視されるという、本末転倒のような裁判をどうにかしたいものです
埼玉県本庄市で5歳の男の子を猫用ケージや雨水タンクに監禁して暴行を加え、死亡させたなどの罪に問われている女に、さいたま地裁は先ほど、懲役13年の実刑判決を言い渡しました。
本庄市の石井陽子被告(56)は、同居していた柿本知香被告(32)と丹羽洋樹被告(36)と共に、柿本被告の長男、歩夢くん(当時5)を猫用ケージや雨水タンクに監禁し、暴行を加え死亡させるなどした罪に問われていて、虐待を指示したとされています。
今月8日に開かれた初公判で、石井被告は、歩夢くんへの虐待行為などは認めたものの、歩夢くんが死亡するに至った傷害致死の罪に関しては、「私は一切、手を出していないし、2人にケガをさせるようなことも指示していません」と起訴内容を否認していました。
証人尋問では、柿本被告と丹羽被告がそれぞれ出廷し、検察側から暴行について「誰に指示されたか」と問われると、「石井さんに指示されやりました」と証言していました。
検察側は論告で、「歩夢くんが死に至ったのは、石井被告が暴行を指示したことがきっかけで主導的な立場だった」と指摘し、懲役15年を求刑していました。
石井被告は、最終意見陳述で、「歩夢くんに対して本当に申し訳ないことをした」などと、涙ながらに謝罪していました。
(TBSニュースの記事から引用)
石井被告は家の中で(別の部屋という意味なのでしょう)麻雀に興じており歩夢くんに対する虐待には気づかなかった、などと供述し、虐待には加わっていないので無罪を主張していました。石井被告や柿本被告らの生活状況から、石井被告が全て指示・命令していたのは明白であり、石井被告の命令なしに歩夢くんに暴行を加えたりはしなかったはずです
いつ終わるかもわからない虐待・暴行の連続の中で、歩夢くんがどれだけ苦しんだのか、石井被告には理解できないのでしょうし、理解する気もなかったと想像します
現時点でも歩夢くんが勝手に死んでしまったため、自分たちが逮捕されたと不満に思っているのでは?
これも人格の偏りによるもので、人生観や価値観・倫理観などなど歪みっぱなしという気がします
当然、石井被告は控訴するのでしょうが、控訴審で無罪になったりはしません。歩夢くんへの虐待の数々は動画として保存されており(監視用カメラで撮影していたようです。本来はペットの安否を確認するためのカメラだそうです)、1審の裁判員裁判ではこの動画を検察が証拠として提出しようとしたのですが、裁判官が認めませんでした。動画を見るとその虐待の様に裁判員がショックを受けるから、との理由だったようです。控訴審は裁判員裁判ではなく裁判官だけで審議されますので、控訴となった場合は検察側が動画を証拠として提出するはずです
懲役刑を受け石井被告は栃木刑務所あたりに収監されるはずで、グチグチと不満をこぼしながら縫製工場でミシンを踏み続けることでしょう
それにしても5歳のこどもの命を弄ぶ悪行をなしておきながら、懲役13年は短すぎでしょう(別件の詐欺罪での裁判があり、石井被告にはそちらの刑罰も追加されるはずです)
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