蕨郵便局立てこもり事件 容疑者は元暴力団員
10月31日、戸田中央総合病院での発砲事件に続き、蕨郵便局での人質立てこもり事件を起こして逮捕された鈴木常雄容疑者の続報です
拳銃を使用した事件だけに、元暴力団関係者ではないかとの見方がされていました。デイリー新潮が鈴木容疑者の経歴について記事を書いていますので、一部を引用します
鈴木容疑者は立てこもって職員を人質にとった郵便局に対しても不満があった旨の供述をしているようだ。
「鈴木容疑者が20年以上前から住んでいたアパートに取り壊しの話が出ていた。しかし、いまから新しい住居を探すというのは“86歳無職”ではなかなかに難しい、無理だと投げやりになって犯行に走った可能性が指摘されています。事件現場に向かう前にアパートに放火したことからも、そのあたりの心境がうかがえますね」(同)
現在の2代目田中同人会の出身
「郵便局からは刃物2本、容疑者がガソリンだと説明している液体が入った容器やペットボトル、複数のライターなどが見つかっています。加えて人質を縛るためのナイロン製のロープも用意されており、捜査当局はかなり計画的な犯行だとの認識を強めているようです」(同)
結果、狙い通りなのか、自宅アパートに放火し、病院で発砲、郵便局で人質拘束と犯罪を重ねることになったわけだ。拳銃がらみは十中八九、日本では暴力団がらみとされているが……。
「埼玉で起こった事件だけに、住吉会の2次団体・武州前川一家の組員だったのではないかとの説が流れました。が、実際は同じく住吉会の2次団体・2代目田中同人会(旧・武蔵小山同人会)に所属していたことがあると聞きました。初代の田中義治会長の若い衆だったことがあり、随分前にカタギになったようです」
(中略)」という
覚醒剤と拳銃の関係
「田中義治会長は浜本兄弟会の一員でした。浜本兄弟会は浜本政吉住吉会最高顧問の舎弟が集まった親睦集団で、2代目向後睦会の西口茂男会長(住吉会総裁)、11代目幸平一家の清水幸一総長ら有力者らが名を連ねていた組織です。浜本最高顧問は赤坂の帝王と呼ばれ、菅原文太主演の映画『バカ政ホラ政トッパ政』のモデルとされていますね」(同)
鈴木容疑者は、ヤクザの羽振りが良く、世間からもそれなりに受け入れられたり、あるいは美化されたりして、持てはやされた時代を知る世代といえそうだ。それだけに、現状への不満も大きかったのだろうか。むろん、それはあまりにも身勝手な思考なのだが……。
一連の事件について当局は今後、刑事責任能力を慎重に判断しつつ、銃刀法違反や放火、場合によっては殺人未遂などの容疑での立件を目指すことになるという。
(デイリー新潮の記事から引用)
随分と前にカタギになったと書かれています。60歳をすぎてヤクザを続けるのはよほどの大幹部でなければ難しく、年金を受け取れるわけでもありません。妻(愛人)に小さなスナックか居酒屋を経営させたりして生活の糧を得るなど、老後の暮らしを支える方法を自分で見つける必要があります。鈴木容疑者の場合どうであったのか、記事ではそこまで掘り下げていません
カタギになっても鈴木容疑者は拳銃を手放さず、いざという時のため(それがどのような場合なのかはともかく)隠し持っていたわけです
なお記事には小見出しで「拳銃と覚醒剤の関係」とあるものの、覚醒剤については触れていません。なので、掲載予定原稿の中には覚醒剤とのかかわりについて書いた部分があったものの、何かの都合で削除されたのでしょう
警察は鈴木容疑者を逮捕後、尿検査もして覚醒剤使用の有無も確認したはずです。が、今のところ犯行時に覚醒剤を使用していたとの報道は出ていません
86歳という高齢ですが幻覚や幻聴の操られて犯行に至ったとは思えませし、刑事責任能力を欠いているとは思えません
病院での発砲による医師と患者の2人が負傷していますので、殺人未遂は成立するはずです。さらに蕨郵便局にはガソリンも持ち込んで火をつける気だったようで、京都アニメーション放火殺人事件のような惨事になった可能性もあります
高齢であっても有罪判決が確定すれば服役させるのですから、鈴木容疑者は刑務所の中で余生を送ることになります
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