東京新聞「自衛隊のバラエティ番組。危険だ」
以前、大手新聞社だったと記憶しているのですが、「何を報道し、何を報道しないかはメディアが決める」と断言していました。それこそ「
メディアの驕り」をそのまま言葉にした発言ですが、「何を報道するかは自分たち(メディア)が決めるので読者・視聴者は黙ってそれを受け止めればいい」との考えは彼らの本音でしょう
本日は東京新聞は記者による意見として、「最近のバラエティ番組で自衛隊を取り上げるケースが増えている。人を殺す兵器を操作するシーンなど無批判に取り上げるのは危険だ」と警鐘を鳴らす記事がありましたので、メディアの側の言い分について考えます
ただ、この東京新聞記者による一連の意見を見ると、「『赤紙』があなたにも?自衛隊の入隊勧誘ダイレクトメール」とか「訓練再開の日に中指を立てた自衛官」などのタイトルが並んでおり、いわば左翼的な反戦思想と反自衛隊の思いに根ざした意見の吐露であるのが伝わってきます
左翼系メディアは随分と前から、「政府は徴兵制度復活を目指している」などと報じてきた。が、そのような動きはありません。もし徴兵制を実現しようと法案を提出すようものなら、岸田政権などあっという間に崩壊するでしょう
バラエティー番組で露出が増えた自衛隊 迫力ある映像、喜ぶタレント…そこに危うさが潜んでいないか
最近、自衛隊を取り上げるバラエティー番組が目立つ。中にはミサイルを撃つ想定の訓練や、戦闘機にタレントを乗せる演出も。テレビ局は迫力ある映像がとれ、隊員募集に悩む自衛隊もPRできるとなれば「ウィンウィン」かもしれないが、扱うのは武器だ。世界で戦争が続く中、軍備増強を図る政権と足並みをそろえ、無批判に伝える演出は危うくないか。
◆ミサイル艇に乗り込み、速射砲の作動に「すげえ!」
9月29日放映の日本テレビ系「沸騰ワード10」。迷彩服姿のタレント、カズレーザーさんが「海上自衛隊舞鶴基地に潜入!」の触れ込みで登場し、海自最速というミサイル艇「うみたか」に乗り込んだ。「日本海側では撃てない」という射程100キロ以上の国産ミサイル「SSM-1B」の説明を受け、速射砲の作動に「すげえ!」と喜んだ。
テレビ初公開の「対水上打撃戦訓練」も隊員らと体験。P3C哨戒機と連携して不審船を敵と判断し「水上戦闘」のかけ声で船を加速。ミサイルを撃つ実画像を間に交え「目標撃沈」と伝える訓練を紹介した。
◆子どもたちも「すごい」「かっこいい」になるかも
「人を殺すことにつながる戦闘機や艦船を説明なく見せられ、子どもたちは『すごい』『かっこいい』となるのでしょうか」。小学生と保育園の子ども2人がいる演劇家の鯨エマさん(50)=東京都奥多摩町=は、こうした「自衛隊バラエティー」番組を目にしてがくぜんとした。
自衛隊の情報は開示すべきだと思うが、感謝を口にするスタジオのタレントの表情、大げさな字幕、ナレーションの抑揚といった演出が全て単一的に見えるという。「自由なはずの私たちの思考が、番組がつくる同じレールに乗せられていく怖さがある」と受け止める。
防衛省によると、自衛隊が出演したバラエティーやワイドショー番組(報道除く)の数は、2021年度に36件、22年度14件。23年度は10月下旬までに16件と前年度を上回るペースだ。主な放映局は日テレ、フジテレビ、テレビ東京。同省は出演理由を「防衛省・自衛隊の活動に対する理解獲得のため」と説明する。
(中略)
◆デスクメモ
17日の日テレ「沸騰ワード10」でもカズレーザーさんが出演し「伝説の戦車の中に潜入」とやっていた。御用番組・芸人の様相を呈している。戦時中、日本のメディアは軍のプロパガンダに加担した。その反省も、他国で今、血を流す市民への想像力も欠けている。この状況、危うい。
「血を流す市民への想像力も欠けている」とデスクは発言しています。が、ニュース映像ではパレスチナ・ガザ地区の惨状を報じても、遺体が判別できないようモザイクを掛けて自主規制する世の中です。こうした自主規制もメディア側が自分たちで決めているのでしょう
夕食の団欒時、ニュース映像に手足のちぎれた死体を出すのは不味いとメディアが思っているからこそ、です
そうした自主規制をしておきながら、バラエティ番組で自衛隊を登場させ、発砲シーンを映すのは問題だと言い出すのは、二重基準ではないのかと言いたくなります
また夕方の情報番組で、雪のため高速道路で大渋滞が発生したニュースを取り上げた際、コメンテーターが「早く自衛隊を出動させればいいのに(判断が遅い)」という趣旨の発言をしていました。自衛隊員は便利屋ではありません。もちろん災害時の救援活動は自衛隊の本務ですが、面倒なことは自衛隊にやらせておけ的な物言いは不快極まるものでした。極寒の中、雪に埋もれた車両をスコップで掘り出す作業がどれほど大変なものか、スタジオでぬくぬくしているコメンテーターには想像できないのでしょう。せめて出動する隊員へのリスペクトやねぎらいの言葉があれば、印象は違っていたはずです。結局、メディアの側にとって自衛隊とは時に面白おかしく、時に便利に使うだけの対象、なのでしょう(激安スーパーとか、デカ盛り食堂と同じ扱いです)
話を戻して、東京新聞は左寄りの論調ですから自衛隊が気に入らないのでしょう
が、バラエティ番組で見る自衛隊の兵器類は、こどもたちにとってプラモデルやガンプラと同じ物であり、つまりはエンターティメントの一部です。特に男の子は戦闘機や戦車のプラモデルを愛好するものです。だからといって彼らが将来軍人を志すというものではありません
自衛隊を好意的に紹介するテレビ番組の風潮に釘を刺しておきたいのだろうと想像しますが、それを一般読者に向けて言う内容なのかと思います。テレビ局の制作担当者に向けて発するべき意見でしょう
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