東北医薬大教授　スカート内盗撮で再逮捕

事件を考える
東北医科薬科大学教授で物理学の研究者でもあった藤井優容疑者は、仙台市内の商業施設で女児にわいせつ行為をした上に連れ去ろうとした容疑で逮捕されています。さらに藤井容疑者の所持する電子機器から盗撮動画が見つかっており、性的撮影処罰法違反の容疑で再逮捕されています。警察関係者は余罪を含めて捜査中であると話しているそうで、まだまだ藤井容疑者の犯行が明らかになるのかもしれません
スカート内盗撮でも犯罪ですから逮捕されるのは当然です。世の中にはこの種の盗撮で逮捕される人間が少ない数存在しており、罰金刑を科されるだけでなく職を失う者もいます。そうまでしてスカートの中を撮影せずにはいられない衝動に駆られているところが問題です


幼い女の子にわいせつな行為をして連れ去ろうとした疑いで逮捕・起訴された東北医科薬科大学の教授について、警察はことし７月、１３歳未満の女の子のスカートの中をスマートフォンで撮影した疑いで再逮捕しました。
再逮捕されたのは、東北医科薬科大学の教授、藤井優容疑者（５３）で警察によりますと、ことし７月下旬、仙台市内で１３歳未満の女の子のスカートの中をスマートフォンで撮影した疑いが持たれています。
藤井教授はことし７月、仙台市内の商業施設で面識のない未就学の女の子の体を触るなどのわいせつな行為をして連れ去ろうとしたとして逮捕・起訴されていて、警察が押収した教授の記録媒体を解析した結果、被害が確認されたとして再逮捕したということです。
警察は、被害者に配慮するとして認否を明らかにしていません。
教授が勤務する仙台市にある東北医科薬科大学は「教育に携わる者として決して許される行為ではなく、大変遺憾だ。警察の捜査に協力していきたい」とコメントしています。
（NHKの記事から引用）


インターネットを見ればわいせつ画像などいくらでも溢れています。しかし、盗撮する人間はそうした既存の画像で満足できず、自らの手で盗撮をしなければ満足できないのでしょう
スカートの中を盗撮してもパンツしか映らないのですが、その布切れに映像に興奮し、執着するのが盗撮犯です。これは一種の強迫神経症とも考えられ、盗撮行為をせずにはいられない衝動に駆られて何度も繰り返します（ただ、こうした症状を強迫神経症と理解するのは古い考えで、現在ではパラフィリア障害群と定義されます）。５２歳にもなってパンツという布切れに翻弄され、職も失うというのはある意味滑稽ですが、このパラフィリアという障害はなかなか厄介です
パラフィリアは窃視症（盗撮もこの範疇になります）、小児性愛、露出症、女装癖や男装癖などいくつもの性的依存症を包括するものと位置づけられており、治療法もあれこれ試みられています
フロイト、あるいはラカン流の精神分析療法の考えによれば、男性には女性の性器を確認したいという根源的な衝動があるとされます（詳細に書くと長くなりますので、ざっと書きます）
それは女性がペニスを有していないことを確認するための行為であり、根底には男性の去勢恐怖があると説明されます。ただ、パンツは性器を覆い隠すものですから直接的に女性の性器を確認はできないのであり、ペニスの有無を確認する前段階に留まり続けた状態になります。見たくても見れない、見るのが躊躇われる状態で宙吊りにされた結果、パンツを見る（盗撮をする）という行為に執着が置き換わり、衝動に囚われ繰り返すうになります。衝動はその欲望が満たされるまで、繰り返し人を駆り立てます
精神分析による神経症の治療モデルからすれば、なぜパンツに執着するようになったのか、その原体験を呼び覚まし欲望の正体を突き止めることが有効と考えられます
上記の藤井教授にすれば、彼の女児への執着がいつから、どのような形で芽生えたのかを解き明かし、欲望の正体を見極めるというアプローチになります
盗撮を繰り返す人は、自分がなぜ盗撮を繰り返しているのか、なぜ止められないのか、意識下ではなかなかうまく説明できないので、無意識下へ踏み込みこれを言語化させるというのが精神分析の方法です

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