甲府放火殺人 公判で明かされた犯行実態
山梨県甲府市の放火殺人の公判が続いています。判決まで異様な数の公判が開かれる予定になっているのですが、それもこれも遠藤被告側が公判前の争点整理の段階で、検察側の提出する証拠・調書に不同意を表明したからです
そのため、供述調書などいちいち公判で読み上げて証拠として採用するかどうか裁判官が判断するという、手間がかかる事態になっています。そうまでして遠藤被告と弁護人が何を主張したいのか、よく分かりません(検察の起訴状に書かれた犯行内容について、遠藤被告側は次女への殺人未遂については否認し、それ以外は概ね認めると発言しています)
11月1日と2日の公判で明かされた犯行時の模様について報じた記事から引用します
おととし、甲府市の住宅で50代の夫婦を殺害し、住宅に火をつけたなどとして殺人や放火などの罪に問われている当時19歳の被告の裁判員裁判で、被告がライターオイルやガスボンベを持ち込み、火をつけると爆発の威力で体が飛ばされるほどだった状況が検察によって明らかにされました。
甲府市の定時制高校に通い、当時、19歳だった遠藤裕喜被告(21)はおととし10月、一方的に好意を寄せていた女性が暮らす市内の住宅に侵入し、女性の50代の両親をナイフなどで殺害し、妹も殺害しようとしたほか、住宅を全焼させたとして殺人や放火などの罪に問われています。
1日の裁判員裁判で、検察は事件のおよそ1か月後に被告を立ち会わせて放火のいきさつを再現した資料などを証拠として提出しました。
この中で検察は、被告は甲府市の量販店で直前に購入したライターオイル合わせて1リットル余り、カセットコンロ用のガスボンベ9缶をバッグに入れて住宅に持ち込んだと説明しました。
襲撃され夫婦が致命傷を負う中、被告は床にライターオイルをまいてライターで火をつけると、爆発の威力で転ぶように体を飛ばされていたことが明らかにされました。
2日の裁判では殺害された夫婦の娘2人から検察が聞き取った内容が読み上げられる予定です。
(NHKの記事から引用)
当時19歳の被告が殺人などの罪に問われている甲府殺人放火事件の裁判で2日、なたで頭を殴られた二女が「死んでしまうと思った」など語ったとする供述調書が読み上げられました。
裁判は、当時19歳で定時制高校に通っていた遠藤裕喜被告(21)が2021年10月、甲府市の住宅で50代の夫婦を殺害し、夫婦の二女も殺害しようとしたほか、この家に火をつけたとして、殺人や放火などの罪に問われているものです。
二女は、刃渡り約18センチのなたで頭を殴られていて、これまでの裁判で二女を診察した医師が、傷は額から頭頂部にかけて長さ5センチほどに及び、骨のへこみも確認されたと証言しています。
2日の裁判では、検察側が「逃げる最中、血が止まらなくてこのまま死んでしまうと思った」などとする二女の供述調書を読み上げ、殺害されていた可能性を感じていたことを指摘しました。
また、長女による110番通報の内容が示され、長女が電話口の警察官に「助けてください、殺されます。お父さんとお母さんが死んじゃうかもしれない」などと訴えていたことが明らかにされました。
一方、長女の供述調書では、長女が被告から好意を告げられ会うたびにプレゼントを渡されるなどして、次第に被告を苦手に感じるようになっていった心情のほか、犯行の引き金となったとされる被告のラインをブロックしたことについては「何か思うことがあれば、直接言ってくるだろうと思った」と説明していたことが明らかにされました。
(YBS山梨放送の記事から引用)
このように数多くの公判を重ねる裁判になったのは、遠藤被告の意図があったのではないかとも推測されます。事実関係で争うつもりはなくともできるだけ裁判を長引かせ、それによって自分を振った長女への復讐にしようという後ろ暗い企みではないのか、と
初公判で遠藤被告は黙秘し、被害者・遺族に対する謝罪の気持ちを表明してはいません。いまでも振られたことを恨み、怒りの感情は消えていないのかもしれません
公判で明かされた遠藤被告の犯行の準備では、「爪を剥ぐためのペンチも用意した」と報じられています。どこまで人を痛めつけようと考えたのか、唖然とします
遠藤被告はガスボンベやライターオイルの用意など、犯行計画を着々と進めているのですから、心神喪失や心神耗弱などというケースは考えられません。激情に駆られて支離滅裂な精神状態で犯行に臨んだのではなく、明確な殺意のもとに準備をし犯行に着手したものと裁判官や裁判員も受け止めるはずです
次女を刃渡り18センチの鉈で切りつけておいて、殺害する気はなかったと遠藤被告は主張しています。殺す気満々で切りつけておいて何を言うやら。あるいは長女と見間違えて切りつけたのでしょうか?
たとえ人違いで切りつけたとしても、現実に命を奪いかねない攻撃を加えているのですから殺人未遂は成立します
民法上は18歳以上を成人として扱うようになりました。選挙で投票でもできます。しかし、刑法上は18歳、19歳はまだ少年の扱いです
ただ、本件を「19歳の少年の犯行だからと、罪一等を軽減した判決を下すべき」とは思えません。遠藤被告が犯行を悔い、深く反省し、遺族に謝罪しているならともかく、そうした素振りはまったく示していないのですから
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