元巨人投手 ウィスキー万引きで懲役1年4月判決

元読売ジャイアンツ(巨人)投手の小野仁被告(47)は万引きしたウィスキーなどをメルカリで転売していたとして、2022年5月に懲役3年、保護観察付き執行猶予5年の判決を受けています。にも関わらず、またウィスキーを万引きして逮捕され、懲役2年を求刑されていました
横浜地裁は小野被告に対して懲役1年4月の実刑判決を言い渡しています。なお、この後で執行猶予付きの前の判決が取り消されるはずで、懲役3年が加算されます(執行猶予取り消しの手続きは本件裁判とは別になり、あらためて検察官が裁判所に執行取り消しを請求し、裁判官は判断して取り消す…段取りになります)


横浜市瀬谷区のスーパーでウイスキー7本を盗んだとして、窃盗罪に問われた元プロ野球巨人投手の無職の男の被告(47)の判決公判で、横浜地裁は1日、懲役1年4月(求刑懲役2年)を言い渡した。
「就職できず、金に困ったのが一番」-。被告は公判中、万引を繰り返した理由を、生活費などを稼ぐためだったと釈明した。
保護観察付き執行猶予の期間中に、再び犯罪に手を染めた被告。当初は秋田で就職先を探したものの、「犯罪者とレッテルを貼られ、報道で名前が広まり就職先が見つからなかった」とし、「心が折れてしまった」と告白した。
昨年夏ごろから、酒などを盗んではフリーマーケットアプリに出品し、毎月60~100万円を売り上げていた。遊興費やギャンブルにも使っていたといい、「考えが幼稚だった。金を持つと(ギャンブルを)やってしまい、それで補填を繰り返した」と明かした。
「アルバイト、日雇いはその場しのぎ。認められるのは正社員」と正社員での採用に強いこだわりを見せたが、検察官から「(社会復帰の)ハードルは高くなっている。我慢しなければいけないことは増える」と諭されると、「犯してはいけない行動を何百回もした。後悔と反省と謝罪しかない。その心を忘れてしまったことが一番かもしれない」とうなだれた。
「野球で大きくなった人間。プロまでいくことができたが、その自覚がないまま今日に至った。一人の人間としてまっとうな人生を送るための努力を積み重ねていきたい」
最終陳述でそう誓った被告。裁判官から判決を言い渡されると、大柄な体を縮めるように頭を下げた。
(神奈川新聞の記事から引用)


小野被告の周囲には幾人もの知人がして、就労の支援などしていたようです。ただ、それらの人たちは「ちゃんと就職さえすれば万引きなどしなくなるはず」と考えるのみで、小野被告が万引き⇒転売で、楽して金を稼ぐ犯行とその快感にどっぷり依存しているとまでは思い至らなかったのでしょう
前回も書いたように、本来なら執行猶予付き判決を受けた時点で窃盗症(クレプトマニア)治療のため心療内科に通院するとか、自助グループに入って依存症からの脱却を図るなど、行動するべきでした
元プロ野球選手というプライドが邪魔したのかどうかは不明ですが、「正社員でなきゃダメ」とか言って就労先を選ぶようでは自分の置かれた立場が理解できていないように感じます
現在47歳ですから、正社員での就労など難しいのが当然です。刑務所から出てきたら50歳を越えており、正社員で就労するなど不可能でしょう。現状(自分の立場、社会の就労環境)に合わせて働く判断も必要となります。正社員ではなくても、働き口によっては食べていけるだけの稼ぎは得られます

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