韓国ドラマ市場 不人気で崩壊寸前

昨年は韓国のメディアが、「韓流コンテンツが日本に完全勝利した」とか、「日本が韓流を真似し始めた」などという報道が相次ぎました
いくつかの韓国ドラマがNetflixでヒットしたところ、多額の制作資金がNetflixなどインターネット配信会社から韓国に流れ込み、いわば「バブル」状態になって浮かれていたのでしょう
しかし、今年になると韓国ドラマに目立ったヒット作もなく、公開された映画も不人気で制作費を回収できない状態に陥っています
「天下を取ったでぇ」とブイブイ言わせていた韓国メディアも、いまでは悲観的な記事ばかりが目につく状態です
「韓国ドラマは世界で人気」というのは彼らが抱く虚像でしかなく、単に1作品あたりの買い付け費用が安いで日本のテレビ局やインターネット配信会社が買い付けているだけです
それを勘違いし、「作れば売れる」と信じで粗製濫造に走り、流入してくる制作費に合わせて俳優の出演料も高騰し、制作コストも上昇してしまったのですから、たちまち赤字に陥って苦しむ結果になったわけです


「韓国ドラマ」市場が崩壊寸前…! K-POPの世界戦略「韓流3.0」方式は未曾有の“韓ドラ危機”を救えるか
(前略)
『イカゲーム』『愛の不時着』などを通じて世界に通用するコンテンツであることを証明した韓国ドラマは、現在も日本をはじめとする海外市場で強固な人気を誇っている。だが、この日の会場で出会った韓国の業界関係者たちからは「危機」という言葉が異口同音に語られた。
「今年のドラマの制作本数が80本程度になるという予想が出ている。昨年だけでも200本以上だったので、製作本数が1年で半分以下に減ったことになる。制作費は高騰する一方なのに、せっかく作ってもなかなか編成にいれてもらえない。だから、投資自体が大幅に減ってしまったのだ」
「韓流トップスターの出演作も編成できず、制作が中断されるケースが相次いでいる。アジア圏で人気の高い女優のキム・ヒソンのドラマも5話までで製作が中断されたそうだ。時代劇『イサン』に出演して日本でも人気の高いイ・ソジンのドラマも、撮影直前になって製作がストップされたという。映画同様、韓国ドラマ市場が崩壊し始めたという声も聞こえてくる」
「金を稼げているのは俳優と作家だけで、製作会社や放送局は製作をすればするほどむしろ損をする構造になってしまった。製作会社や放送局が利益を上げれば、とりあえずドラマに再投資されるが、俳優や作家は稼いだ金を不動産に投資する。要するに、この業界に全く金が回っていないのだ」
筆者が現場で出会ったドラマプロダクションの関係者たちの話を総合すると、新型コロナパンデミック以後制作費が急騰したことと、放送局およびOTT(ネット配信業者)の収益性悪化によってドラマ編成枠が激減したことで、韓国ドラマ界は大きな危機に直面しているという。
制作費が膨れ上がる仕組み
製作費の急騰に最も大きな影響を及ぼしているのは俳優たちのギャラだ。「韓国の文春砲」と呼ばれている芸能専門媒体「ディスパッチ」は最近、『イカゲーム』で世界的な俳優になったイ・ジョンジェが『イカゲーム2』の出演料として1話あたり100万ドル(約1億4千万円)を要求したと報じ、業界を驚愕させた。
実際、業界の話を聞いてみると、韓流スターの場合は1話当たりの出演料が5億ウォン(約5千5百万円)を超えるケースも珍しくなく、トップ女優のギャラも1話当たり2億ウォンを超えるそうだ。
結局、S級の俳優たちとスタッフをキャスティングする場合、彼らの出演料とスタッフのギャラを合わせれば1話当たり10億ウォンを簡単に超えてしまう。制作費が上がらざるを得ない仕組みなのだ。
(以下、略)


韓流スターだからといって常に高額な出演料が支払われるはずもなく、ドラマや映画が収益を上げられなければ出演料も引き下げられます
ドラマがヒットしなければ制作本数も減り、ジリ貧状態へと落ち込む悪循環は避けられません
ここ最近、日本のテレビ局や芸能プロダクションが韓国の芸能プロダクションや番組制作会社と連携し、ドラマ作りに乗り出すとの報道を目にします。が、これも苦し紛れの策でしかなく、こうした連携からヒット作が生まれると期待するのは無理があるのでは?
要は相手の資本や相手のノウハウを求めて手を組むのでしょうが、ドラマ作りに対する考え方、価値観、品質管理意識も異なるわけで、ギスギスした主導権争いに無駄なエネルギーを費やすだけではないかと懸念します
「日韓合同で劇場版アニメーションをやる」との企画が過去に幾度もあったものの、成功した例というものを見たことがありません
それだけ異なる国(言語も文化も価値観も異なる相手)と手を組むのは困難だ、という証です
平日の午前中、韓国ドラマ(時代劇)を地上波で放送しているので観る機会もあるのですが、ともかく物語が平板すぎて起伏や奥行きが乏しく、表面をなぞるように話が進みます。退屈で観ているのが苦痛になるくらいです。人物を掘り下げたり、もっと陰影をつけて人柄を浮かび上がらせたり…といった工夫が乏しく、主人公にスポットライトを当てたままのドラマでしかありません
それでも「韓国ドラマは優れている」との、自分たちで生み出した幻想に手足を縛ったままですから、再生は難しいのでは?
LINE Digital FrontierはLINEでウェブトーン(縦スクロールのコミック)を配信している会社ですが、売上そのものは増やしているものの、収益面では赤字続きです。売上高は256億2499万円で、最終損益は65億5900万円の赤字
つまり、コンテンツを安値で投げ売りし、多大な赤字を計上しているのが実態です。韓国ドラマもそうなるのかもしれません

(関連記事)
日本アニメ売上2兆92百億円 韓国アニメは8百億円
https://03pqxmmz.seesaa.net/article/501836243.html
韓国映画惨敗で日本アニメは人気の理由 韓国コラム
ホリエモン「日本の漫画は遅れてる」
「韓国ウェブトゥーン人気に日本漫画負ける」 韓国メディア
韓国産劇場向けアニメ ヒット作なく絶滅寸前
韓国エンタメ 日本に勝利宣言するも混迷
韓国 コンテンツ輸出好調と自画自賛
「韓国コンテンツは日本を超えた」と報じる韓国
「韓ドラの次はウェブ漫画が来る」という記事
「韓国文化題材のディズニーアニメ、あるだろう」
「J-POPはなぜK-POPに完敗したのか」という記事
Cool Japanに勝利したCool Koreaと報じるメディア
韓国メディア「K-POPで日本を超える経済大国に」
文化とは輸出して儲けること 韓国メディア