旭川いじめ凍死事件10 被害者家族への誹謗中傷

旭川市の中学生廣瀬爽彩(当時14歳)が死亡した事件では、いじめを繰り返した側の中学生らは逮捕されないままです。なぜ警察が刑事事件として立件しようとしないのか、理由は不明のままです
一度、刑事事件としての立件を見送った手前、再度捜査して立件するのは自分たちの初動対応の誤りを認めることになるため渋っている、と推測するしかありません
虞犯少年の扱い
自分が少年院や少年鑑別所に勤務していた当時は、まだ少年法で「虞犯」という概念が生きており、具体的な犯罪事実を立証しなくても「このまま放置すれば犯罪に至る虞がある」と思慮される少年は警察が補導し、家庭裁判所に送致して少年鑑別所に観護措置で入所するケースが珍しくありませんでした。暴走族など地元のワルと関わっている中学生、家出を繰り返す女子中学生、家族がめちゃくちゃで保護能力が皆無な家のこどもなど、入所していたものです。もちろん、「犯罪を犯す虞れ」というだけでは少年院送致にできるはずもなく、児童保護施設に収容したり、住み込み就労可能な協力雇用主のところへ預けるといった対応がされていました
が、現在では「虞犯」で身柄を拘束するのは人権侵害であるとされ、明確な犯罪事実(の容疑)がないと逮捕したり身柄を拘束できないというのが趨勢です
家族への誹謗中傷
さて、前置きが長くなりました。事件への対処が遅々として進まない中、SNSなどに「被害者家族にこそ問題があり原因があったのだ」と書き込実を繰り返す者が何人もいて、問題になっています。世間一般とは真逆のことを敢えて発言し、注目を集めようとする者たちの仕業です。あるいは真逆のことを「真実」だと思い込んで、その「真実」を広めるためにSNSを駆使している者がいたりします
旭川のいじめ事件で被害者家族を誹謗中傷していた、旭川市内に住む女性(ハンドルネームは「きなこもち」)には、旭川地裁で165万円の賠償金を支払うよう命じる判決が下されています
もう一人、誹謗中傷を繰り返して訴えられたのは愛媛県に住む男性です


同級生を騙った愛媛在住男が遺族に送った約3000字の“謝罪文
一方、爽彩さんや遺族とまったく面識がないのに知人を騙り、誹謗中傷を続けた男がいる。広瀬家とは縁もゆかりもない、愛媛県在住の無職男は、爽彩さんの同級生を名乗り、ネット掲示板にデマを流し続けた。
「性被害をうけた爽彩さんに、卑猥な言葉を連想させる『あだ名』をつけ、デマを投稿。男は昨年1月、侮辱罪で略式起訴された。警察の調べに『イジメとか嘘(うそ)いって金稼ごうとしている母親が許せない』などと供述した」(地元紙記者)
略式起訴された後、男は遺族にSNSを通じて、事件にいたった経緯や謝罪をメッセージで送ってきた。約3000字にもなる長文の“謝罪文は要約すると次の5点だ。
① 自身は心の病気でニートのため1999年にパソコンを買い与えられて以降、365日毎日ネットをしており、20年間犯罪者批判をしてきた。それらの行為は弱者被害者を犯罪被害から救いたいボランティア精神にあった
② 自分はTwitterをしており、爽彩さんが行方不明になった際(2021年2月)情報がまわってきた。この手の話は無数にあり、また小学生ではないのでそこまで深く興味は持たなかったが、数分間情報元を辿ってみると、母親の否定的な情報も公開されており、爽彩さんが不良で家出だと思った
③ ”旭川いじめ事件“の記事を読んで、記事は悪質なデマだとおもった。いじめ加害者とされた人たちはネットで実名が公表され、ユーチューバーから嫌がらせや家襲撃破壊、拡声器や盗撮や恫喝、暴行、ストーカーなど無数の犯罪被害にあっていた。被害者(いじめグループ)に対する名誉毀損と偽計業務妨害だとおもった。母親と文春は犯罪者であり、被害に遭われた人たちを救う為に犯罪を止めようと、批判しなくてはならないとおもった
④ 自分は、これまでデマ情報を流す者を必死に攻撃してきた。犯罪者を批判するのは公共性や公益性があり、そのお陰で悪質なデマを流した人間たちは警察に逮捕され、私は微力ながら影で被害者に感謝されていると思う。今回の行為もデマを流した犯罪者が逮捕されるようにいつもと変わらず全く同じことをしたつもりだ。
⑤ 今回は侮辱罪ということで、もう少し適切な言い回しがあったのではと反省している。今後、こういった行為を繰り返さないよう誓います。そしてネット依存から脱してまともな社会人になります
(集英社オンラインの記事から引用)


心の病気だと称して30年近く引きこもってきた男が、ネット依存から脱してまともな社会人になると宣言しているのですが、無理でしょう
単なる宣言でしかなく、実効性を裏付けるものは何もありません。訴えられて慌て、どうにか言い逃れをしようと考えただけ、という気がします
犯罪者(被害者の母親を犯罪者と決めつけている)を批判する活動を展開してきたので、公共性や公益性があるから罪に問われる筋合いはない、とまで言い切っています。世間知らずも極まった感があります。自分の生活する四畳半の部屋とパソコンだけが世界のすべてなのでしょう
集英社オンラインの記事が掲載されたのは半年以上前の2月です。愛媛県在住のカレはまともな社会人になれたのでしょうか?
職場の環境が悪いだの、自分は職場で差別されているだのと理由をつけ、働くのを辞めてしまっているのでは
無職でひきこもり状態である自分の立場を肯定したいがため、SNSで他人への誹謗中傷を繰り返していただけ、という気がします
事件の本筋とはまったく関係のない話ですが、今の社会の一面を見せられた思いがありましたので取り上げました

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