2023年韓国のノーベル賞候補は

10月はノーベル賞の発表があります。例年、9月になると韓国メディアはノーベル賞関連の記事が激増し、受賞が期待される人物を紹介したり、「ノーベル賞の傾向と対策」みたいな記事を載せたりします
しかし、今年は8月に「常温常圧で超伝導となる物質を発見した」との騒ぎの反動なのか、記事が出てきません
韓国のクォンタムエネルギー研究所という、よくわからない組織が「超伝導物質を発見した」と7月末に発表し、韓国メディアが大興奮となり、「ノーベル賞10個分の価値がある」と激賞する記事などなどを掲載しました。しかし、その後、各国研究機関が同じ条件で追試を行ったものの「超伝導物質」と認められるような結果は得られず、「嘘だった」として決着しています
大いにはしゃいだ韓国メディアはどこも赤っ恥をかいたわけで、その反動なのかノーベル賞関連記事を出せない状況なのかもしれません
なので、昨年の記事を引っ張り出してきました


10月、ノーベル賞の季節がやってきた。10月3日からノーベル科学賞の受賞者が発表される。ことしも韓国では、ノーベル科学賞の受賞者を輩出することはできないとみられる。
候補者としてあげられる韓国人は、ことし1人もいない。すでに科学部門において、日本は25人・中国は3人の受賞者を輩出している。韓国の現実は一層みすぼらしい。
2020年にはヒョン・テクァン(玄澤煥)基礎科学研究院(IBS)ナノ粒子研究団長、2021年には韓国のパスツールと呼ばれるイ・ホワン(李鎬汪)コリョ(高麗)大学名誉教授がノーベル生理医学賞の候補にノミネートされたが、結局「受賞」には至らなかった。
ことしは候補者さえもいない現実である。韓国では、なぜノーベル科学賞の受賞者が出てくるのは難しいのか。専門家たちは「何よりも短期的な成果にだけ執着する韓国の研究環境」をあげている。
韓国研究財団が分析した「ノーベル科学賞受賞者の分析」によると、ここ10年間にノーベル科学賞を受賞した77人は平均37.7歳に核心研究を始め、55.3歳に完成し、69.1歳に受賞したことがわかった。核心研究を初めて受賞するまでにかかった期間は平均32年である。しかし長期研究が容易ではない韓国の「研究風土」は、ノーベル科学賞受賞における最大の障害として作用している。
「長期的な研究環境を整え、科学者たちの処遇改善を通して、研究への没頭度を引き上げなければならない」という指摘が毎年繰り返される。多くの韓国の研究者たちは、長期間の大型研究課題よりも3年以内の短期的な小型課題の受注だけに追い立てられている。長期的で創意的な研究は、事実上考えすら及んでいない状況だということだ。
ノ・ドヨン基礎科学研究院長は「ノーベル科学賞は、世界的に優秀な研究成果が蓄積されれば自然にやってくる副産物と認識すべきだ」とし「ノーベル科学賞を受賞しようとするなら、自然の根源に存在する新たな知識を発見したり、人類文明を画期的に進歩させる成果を出さなければならないのだが、基礎科学においてこのような研究は、短期間ではなく長い時間がかからざるを得ない」と強調した。それほどに優秀な力を常に発揮できるシステムを構築し、人材を育てなければならないということだ。
(Wow Koreaの記事から引用)


「研究環境のせい」にするのもどうか、と思います。そもそも研究するテーマに独自性や目新しさがなく、外国での研究成果にちょっとばかし工夫を付け加えた程度では評価されません
さて、日本でノーベル賞の候補者として挙げられている人物ですが、こちらも昨年の記事から引用しておきます


英情報調査会社クラリベイトは21日、科学論文が引用される回数が多い研究者をノーベル賞候補として表彰する「引用栄誉賞」の今年の受賞者20人を発表した。日本からは東京都医学総合研究所の長谷川成人脳・神経科学研究分野長(61)と、いずれも物質・材料研究機構の谷口尚フェロー(63)、渡辺賢司主席研究員(60)の3人が選ばれた。
生理学・医学分野の長谷川氏は、筋肉を動かす神経が徐々に失われて全身が動かなくなる難病「筋萎縮性側索硬化症(ALS)」について、患者の脳などで特定のたんぱく質の構造が変形して蓄積していることを突き止めた。
物理学分野の谷口、渡辺両氏は「 六方晶窒化ホウ素」と呼ばれる物質の結晶を高純度で作ることに成功。この結晶は原子レベルで平たく、熱に強く電気を通さないことなどから、最先端の材料研究に欠かせない道具となっており、世界中の研究機関で使われているという。
他の受賞者は米国14人、英国2人、ドイツ1人。引用栄誉賞の受賞者は後にノーベル賞を受賞するケースが多い。日本のノーベル賞受賞者では 本庶佑氏(2018年生理学・医学賞)と大隅良典氏(16年同賞)、山中伸弥氏(12年同賞)、中村修二氏(14年物理学賞)の4人が引用栄誉賞受賞者だ。
(読売新聞の記事から引用)


この他にも毎年のように名前の挙がっている、MRI(磁気共鳴診断装置)の基本原理を研究した小川誠二氏、300億年に1秒のずれしかおこさない光格子時計を開発した香取秀俊氏、磁性体材料の研究の十倉好紀氏、カーボンナノチューブを研究した飯島澄男氏などがいます
さて、今年はどのような結果になるのでしょうか

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