校長室に児童ポルノ保管　東京の校長逮捕: 夾竹桃日記

2023年09月11日

校長室に児童ポルノ保管　東京の校長逮捕

東京都練馬区の公立中学校校長が勤務先の女子中学生を裸にしてビデオ撮影し、そのデビオカメラを校長室の机にしまっていたとして逮捕されています

校長という立場ですから、教員に性犯罪や体罰をしないよう注意を促す役割を担っているのですが、校長自らが児童ポルノを作成していたという逸脱ぶりです。複数名の女子生徒の動画があったと報じられていますので、「たまたま」とか「つい」などではなく、児童ポルノ愛好者であったと思われます。なお、練馬区の教育委員会は被害を訴えた女性の相談を放置しており、警視庁に通報するまで８か月もかかっていたと明かされています

勤務先の中学校の校長室で少女の裸の画像を所持したとして、警視庁は東京都練馬区立中学校の北村比左嘉（ひさよし）容疑者（55）=練馬区中村南3丁目=を児童買春・児童ポルノ禁止法違反の疑いで逮捕し、11日に発表した。画像は以前の勤務先の女子生徒という。

捜査1課によると、北村容疑者は9月10日、練馬区立中学校の校長室で、18歳未満の少女の裸の画像を記録したビデオカメラ1台を所持した疑いがある。容疑を認めているという。

画像の少女は、男が以前勤務していた別の中学校の生徒だったとみられる女性で、学校内で撮影された可能性があるという。下半身を触られるようなものもあり、同課は撮影の経緯を調べる。

■女性が都教委に相談、警視庁への報告は8カ月後

女性が昨年11月、都教育委員会の「児童・生徒を教職員等による性暴力から守るための第三者相談窓口」に、「過去に先生からわいせつな行為を受けていた」と相談していた。

今年7月になり、練馬区教委が警視庁に連絡した。警視庁が9月10日、勤務先の中学校や自宅を家宅捜索してビデオカメラを押収し、逮捕した。

（朝日新聞の記事から引用）

先日、当ブログで取り上げたように東京都の教育委員会は教員による性犯罪への対応マニュアルを作成済み、との話です。しかし、マニュアルがあっても実務担当者にやる気がなければ、警察に通報するまで８か月もかかるわけです

８か月もの間、何をしていたのかと問い詰めたくなります。他にも教員による性犯罪の相談が山積みで、対応に手間取ったのでしょうか？

教育委員会は捜査機関ではないのですから、事実関係の確認といった部分は警察に委ねればよいのです。また、教育委員会があらゆる問題に対処する必要はなく、本件のようなケースは教員の人事面でも処分だけが教育委員会の役割です

さて、北村容疑者の方ですが、児童への淫行が懲戒処分に相当すると知っていたはずです。それでも犯行を思いとどまらず、複数名の女子生徒相手に犯行を重ねていたのですから、懲戒免職で済ませる話ではありません。起訴して刑罰に問う必要があります

被害者が複数名となれば、執行猶予付きではなく実刑を科す判決が下されるでしょう

加えて、練馬区教育委員会の担当者も職務怠慢ではないか、と懲戒審査にかける必要があります

まあ、この担当者が「無能な働き者」であったなら、被害相談が教育委員会に届いている旨を北村容疑者に漏らし、北村容疑者が証拠のビデオを処分してしまった可能性も考えられます。ビデオがなければ、北村容疑者は知らぬ存ぜぬで押し通そうとしたかもしれません

教育委員会の担当者は単なる「無能」だったのか、情報は漏らさなかったので警察の強制捜査が間に合い、犯罪の証拠を押さえることができたのは不幸中の幸いでしょう
追記：被害者が相談窓口に通報してから事件化までに多大な時間が費やされているのは、被害者が事件化されるのを渋ったため、と別の報道では書かれていました。が、事件化しなければさらなる被害者が出た懸念もあります。教育委員会の担当者が被害者説得に時間を費やすではなく、明らかに刑事事件たる事案なのですから早急に警察に引き継いで委ねるべきだったのではないか、と思います

（関連記事）