韓国の超伝導物質 空騒ぎで終了
常温・常圧で超伝導状態を引き起こす物質の開発に成功したと、韓国の研究者が発表して騒ぎになったもの束の間でした。各国の研究所・大学が追試(同じ条件下で同等の物質を作り、超伝導状態が確認できるかのテスト)をした結果、超伝導物質ではないとの結論に至り、研究結果は否定されました
韓国の研究者3人は来年、アメリカの物理学会で正式な研究結果を発表すると強気の構えですが、もう誰も相手にしないでしょう
超電導物質を開発したと発表した韓国のクォンタムエネルギー研究所というのも、韓国メディアはその素性すら取材もしないまま報道していたと明らかになっています。国立ないし政府系の研究所かと思いきや、小さな雑居ビルの地下に拠点を構える民間のラボ(小規模な研究所)でした
また、クォンタムエネルギー研究所はホームページ上でサムスンとかLGといった、韓国を代表する企業と提携関係にあると謳っていたのですが、「そのような事実はない」と皆から否定されています。日本の住友商事とも提携していると表記していたのですが、これも嘘でした
つまり限りなく怪しい研究所であると分かるのであり、なぜこうした基本的な取材を怠ったまま「ノーベル賞確実の研究成果だ」と持ち上げてしまったのかと思うばかりです
論文に名を連ねた3人の研究者の素性、経歴も調べれば怪しい点が出てくるのかもしれません
韓国の主要紙である中央日報が8月2日、「夢の物質開発に成功か」と題した記事から引用します。さほど煽っているわけではないものの、「すごい研究成果」だと読者に思わせる記事の書き方になっています。その反面、研究者たちがどのような人物なのか、物理学界でどう評価されている人物なのか、過去にどのような論文を発表したか等を調べようともせず、名誉教授といった肩書・権威を鵜呑みにしている感が否めません
「夢の物質」と呼ばれる常温・常圧超伝導体を韓国の研究陣が世界で初めて開発したと発表し、科学界が盛り上がっている。超伝導体とは電気抵抗がなく電流を流せばエネルギーの損失なく極限効率に伝達される物質。電力を送る際、核融合、量子コンピューター、リニアモーターカーはもちろん、さまざまな未来の技術に無限の可能性があるという評価を受ける。これまではマイナス200度の極低温や超高圧環境に限り具現可能な技術だった。
学界によると、米ローレンスバークレー国立研究所の研究陣は、韓国研究陣が7月に論文事前公開サイト「アーカイブ」に発表した超伝導体「LK-99」のシミュレーション実験を行った結果、常温超伝導体の具現は理論的に可能だと明らかにした。ローレンス・バークレー国立研究所はノーベル化学賞・物理学賞の論文を多数輩出した機関だ。これに先立ちクォンタムエネルギー研究所のイ・ソクベ代表とオ・クンホ漢陽大名誉教授が率いる国内研究陣は7月22日、アーカイブに約30度の常温で電気抵抗がない超伝導体を作ったという内容の論文を掲示した。
超伝導体を作る方法が論文に説明されているが、銅と鉛を利用して新しい形態の分子構造を持つ物質を作るというものだ。学界では馴染みが薄い方法であり、韓国研究陣は「LK-99の誕生は20年間に1000回以上の実験を繰り返した結果」と明らかにした。
科学界の難題だった常温超伝導体の具現はまだ学界の検証が必要な状況だ。韓国の研究陣が論文を載せたアーカイブは同僚の評価を受けていない論文をいち早く公開するところであり、誰でも簡単に掲載できる。常温超伝導体が具現可能かどうかは他の機関で同じく再現されれば結論が出る可能性がある。
このうち米ローレンスバークレー国立研究所の研究陣はコンピューターシミュレーションを通じて、LK-99の製造過程で物質の電子構造にどのような現象が発生するかを確認した。ローレンスバークレー研究陣はシミュレーションの結果、LK-99の電子エネルギー状態が「フェルミ面」に近いと分析した。フェルミ面に近い伝導経路が多いほど超伝導現象が起こる臨界温度がさらに高まる。臨界温度が高まるということは現在まで極低温に限り可能だった超伝導現象が常温でも起こる可能性があるということだ。
米国研究陣がシミュレーションを通じて常温超伝導体の可能性を提示したほか、中国ではLK-99の具現に成功したという主張もある。中国華中科技大学の研究チームは1日、中国内の動画プラットホームでLK-99を合成したとして映像を公開した。LK-99と同じ性質を持つ物質を作り出し、超伝導体の特徴の「マイスナー(反磁性)効果」まで検証したという主張だ。
(以下、略)
アメリカの物理学者の1人は、公開されたクォンタムエネルギー研究所の論文を評して「まるで素人だ。データの取り方がでたらめすぎる」と酷評しています
つまり、「20年かけて1000回以上実験を繰り返してきた」との言い分も嘘であり、この3人の研究者が本当に超伝導物質に長年取り組んできたかさえ怪しい、と思えてしまいます
世界各国の研究所から追試のためLK‐99のサンプル提供を求められたのですが、クォンタムエネルギー研究所は「LK-99は手元にわずかしかなく、これから作るにしても時間がかかる」となどなど口実を設け、応じようとしませんでした。この対応だけでもインチキだという予感がプンプンします
しかし、嘘の研究成果など公表したところですぐにバレるのであり、何を目的にこんな騒ぎをやらかしたのか不可解です
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