女子WC敗退　中国選手の指摘がまともすぎる

先日、サッカー女子ワールドカップの予選ラウンドで敗退した中国代表チームに対する、中国メディアの罵詈雑言としか言いようのない記事を取り上げました。中国メディアの記者たちは女子選手の育成システムを取材することもなく、空調の効いオフィスに居てパソコンに向かい、「高い給料をもらっているのだから勝って当たり前」などと書き込んでいるわけです。額に汗して取材して回る、などという真似はしません
ところが敗退した代表チームのオウ・ソウ選手が取材に応じ、日本代表チームを例に挙げて冷静に現状を分析しています。ただ、彼女の発言はおそらく中国メディアが取り上げたりはしないのでしょうし、中国の女子サッカーの現状改善にはつながらないと思われます


８月１日、オーストラリアとニュージーランドで開催中の女子ワールドカップ（W杯）のグループステージ第３戦で、D組の中国はイングランドと対戦。１－６の大敗を喫し、１勝２敗で同国史上初のグループステージ敗退を喫した。
唯一のゴールを決めたエースのオウ・ソウは中国サッカーの問題点について、「誰かのために学ぶのは、やめるべきだ。詰め込みすぎると非常に混乱してしまう」と指摘。対照的に、３連勝と好調のなでしこジャパンを引き合いに出して、こう述べている。
「隣国の日本のプレーを見てほしい。なぜ彼女たちは次の世代が次々と出てくるのか。彼女らのDNAは常に同じであり、そのDNAはますます良くなっている」
３度目のW杯を終えた28歳のFWは、声を詰まらせながらこう主張した。
「私たちは特に良いロールモデルではないので、将来の子どもたちがもっと面白いサッカーをしてくれることを願っている。国内の指導者には代表として恥ずかしくないサッカーができる子どもたちを育てて欲しい」
指導者の顔色を窺いながらプレーするのではなく、日本のようにコンセプトを打ち出して、誰が出ても同じようなサッカーができるようにするべき――。中国の点取り屋はそう訴えたかったようだ。
（サッカーダイジェストの記事から引用）


もちろん、日本ではすべてがうまくいっているはずもなく、多くの問題を抱えているのですが、それでもどうにかチーム力を維持しています
欧州でも各国には女子のサッカーリーグがあるものの、運営が順調とは限らず、観客数が伸び悩んだりスポンサーが得られなかったりと、苦労がたえないようです
さて、オウ・ソウ選手の発言ですが、中国国内では学校でのサッカー指導にせよ各クラブでの指導にせよ、みなバラバラであり、戦術もまちまりでどのようなサッカーを目指すのか、選手は混乱をきたすと言いたいのでしょう
D組の中国対イングランドの試合のビデオを見たのですが、特に戦術のようなものが感じられず、中盤を省略してゴール前へロングボールを蹴り込み、フォワードの選手か２列のミッドフィルダーの選手が個人技で得点するという大味なサッカーのように見えました。競り合いになった場合パワーでは負けていないのですが、スピードは劣ります。小柄でも足が速い選手を起用しないと、今のサッカーでは通用しないでしょう。男子の中国代表チームには身長が１８０センチ以上との縛りがありました。女子の方もスピードより体格優先で選手を選んでいるのかな、という気がします

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