帯広女性教諭殺害事件 懲役６年６月の判決
北海道で女性教諭が不倫相手の男性教諭に殺害うされ、遺棄された事件の判決です
釧路地裁は片桐朱璃被告に懲役６年６月の実刑判決を言い渡しています。これは求刑の懲役１３年の半分であり、被害者宮田麻子さんの側にも半分責任があると判断した結果でしょう
が、宮田さんは殺人という犯罪を犯したわけでもないのに、責任が半分あるとした判決は大いに疑問です
釧路地検は上級機関と相談の上、控訴するかどうか決めるとコメントしています
去年５月、北海道帯広市で、同僚だった女性教諭を殺害した罪などに問われている36歳の元高校教諭の男に、28日午後、懲役６年６か月の判決が言い渡されました。被告側の承諾殺人罪の主張が認められ、判決は、懲役13年の求刑の半分となりました。
片桐朱璃（しゅり）被告36歳は、帯広市の高校教諭だった去年５月30日、パチンコ店の駐車場の車内で、北見市の教諭、宮田麻子さん（当時47歳）の首をシートベルトで締めて殺害した上、遺体を市内の雑木林に埋めた殺人と死体遺棄の罪に問われています。
片桐被告と宮田さんは、同年３月までオホーツク地方の高校の同僚で、それぞれ妻、夫、子どもがいましたが、2018年から男女の交際関係でした。
これまでの公判で検察は「宮田さんは、自分と一緒に（片桐被告が）死ぬことを前提に承諾したが、被告人は死ぬつもりがないのに、あるように装って殺害した。被害者を殺しさえすれば、被告人は死ぬ必要がなかった。自己保身のための身勝手な動機に酌量の余地はない」として、懲役13年を求刑。
これに対して片桐被告は「やったことについては、間違いありません。ですが、相手の同意があったと認識しています」と、量刑の軽い同意殺人罪の中の承諾殺人を主張。
弁護士も関係解消を拒まれ続けた末に「極限まで追い詰められて『もう、死ぬしかない』と口にした。万策尽き果てたことによる自然な思考や感情。追死を装ったわけではない。被害者の落ち度が大きい」として、執行猶予付きの判決を求めていました。
28日の判決公判で、釧路地裁は「被告人において、被害者と死ぬつもりがなかったと認める一方で、被害者は被告人が生き残る可能性をわかっていながら、異を唱えることも抵抗することもなかったため、被告人の死は承諾の前提としない。被害者の承諾は錯誤なく真意であるものと言える」として、殺人罪ではなく、被告側の主張する同意殺人罪の中の承諾殺人を適用し、懲役13年の求刑のちょうど半分、懲役６年６か月を言い渡しました。
（北海道放送の記事から引用）
喧嘩両成敗という考えはともかく、不倫が原因の殺人も両成敗にするべきなのでしょうか？
殺した側と殺された側がイーブンだとする判断は何とも心地悪さを感じます
片桐被告が宮田さんと別れる気があったのなら、不倫の事実を宮田さんの夫に告げた上で、不倫関係を清算する話し合いに持ち込む選択肢もあったはずです
しかし、片桐被告は不倫の事実を周囲の人に知られるのが嫌で、宮田さんを何とか説得しようし、説得が不可能とだと判断した結果、「一緒に死のう」と提案したのでは？
現実には心中する気など欠片もなく、宮田さんを殺害し空き地に埋めており、殺人の事実さえ隠蔽しようとしたと受け止めるしかありません
小心者の男が不倫の始末もつけられないまま暴走した結果、と映ります
片桐被告の頭にあったのは不倫が妻にバレるのが嫌だ、不倫が学校に知られるのが嫌だ、という自己保身ばかりだったのでは？
判決では懲役６年６月と求刑の半分になったのですが、「同意の上だったのだから、執行猶予付き判決を」を主張していた片桐被告は大いに不満でしょう。そもそも人の命を奪ったという罪の意識があるのかさえ疑問です
（関連記事）
帯広女性教諭殺害事件 初公判で「同意の上で」
帯広女性教諭殺害事件 片桐被告は懲戒免職処分
帯広女性教諭殺害事件 シートベルトで絞殺
帯広女性教諭殺害事件 不倫関係の有無
帯広女性教諭殺害事件 元同僚の教師逮捕
年下男性に貢いだ末殺害された女教師 裁判の結果
不倫の果て 菅井優子被告に無期懲役判決
不倫の果て 殺人に放火保険金詐欺で懲役３０年
那須女性遺棄事件 無期懲役判決
那須女性遺棄事件 初公判で犯行認める
千葉妻殺し裁判 親権争いが殺人に
千葉妻殺し裁判 夫に懲役２５年求刑
千葉妻殺し裁判 警官の夫は殺意否認
妻殺害の元警察官 懲役１４年の実刑判決
殺人死体遺棄で懲役２０年と無期懲役判決の凶悪（１）
殺人死体遺棄で懲役２０年と無期懲役判決の凶悪（２）
沼津殺人バラバラ事件 殺害認める供述
