小田急切りつけ男　懲役１９年判決: 夾竹桃日記

2023年07月24日

小田急切りつけ男　懲役１９年判決

小田急線の車内で乗客を切りつけた対馬悠介被告に対する判決を、ブログで取り上げたつもりが抜け落ちていました

検察の求刑が懲役２０年です。殺人未遂事件といては十分に重いのですが、無差別に複数名を殺そうとする犯罪には殺人罪とか殺人未遂罪ではなく、無差別殺人罪のような刑を設けて厳重に罰した方がよいのではないかと思います。社会への憎悪により、無関係な人を巻き込む犯行なのですから

小田急線刺傷事件、被告に懲役19年判決「怒りの矛先を社会に向けた」東京地裁

2021年8月、走行中の小田急線電車内で女子大学生（20）ら乗客3人を切り付けたとして、殺人未遂などの罪に問われた無職対馬悠介被告（37）の裁判員裁判で、東京地裁（中尾佳久裁判長）は14日、「逃げ場のない状況で無差別に乗客を次々と襲い、非常に悪質」として、懲役19年（求刑懲役20年）の判決を言い渡した。

◆「動機に酌量すべき点はない」

判決理由で中尾裁判長は、被告は食料品店で万引しようとして店員に見つけられたことや、その際の警察官の言動を思い返して憤り「怒りの感情の矛先を社会に向けた」と指摘。「怒りを抑えきれず、全く無関係の他人に危害を加えるという身勝手な動機に酌量すべき点はない」と述べた。

20歳前後に発症した双極性障害（そううつ病）については「人間関係の形成や生活苦に一定程度影響し、社会への憤まんを生み出す一因になった」としたが、犯行との直接的な因果関係は認めなかった。一方、被害者への謝罪の言葉を述べるなど「更生の第一歩を踏み出そうとしているとみられる」とも言及した。

判決言い渡し後、中尾裁判長は対馬被告に「被害者に与えた精神的、肉体的苦痛をよく考えてください。その上で、社会復帰に何が必要なのかを考えてほしい」と語りかけた。

判決によると、対馬被告は21年8月6日午後8時半ごろ、小田急線登戸駅（川崎市多摩区）ー祖師ケ谷大蔵駅（東京都世田谷区）間を走行中の快速急行車内で、20歳だった女子大学生の胸や背中を複数回突き刺し、50代女性と30代男性を切り付けるなどして殺害しようとした。3人は全治3カ月〜1週間の重軽傷を負った。

◆「許されないこと」だけど…　裁判員たちが語った

全7回の公判で裁判員や補充裁判員を務めた5人が判決後、東京地裁で記者会見に応じた。社会への鬱屈うっくつした思いを動機として語った被告に対し、「悩みを打ち明けられる環境があれば」などと思いを寄せた。

「事件がこれだけ重いものだったと、正しく社会に伝わってほしい」。裁判員の女性会社員（22）は懲役19年の結論を踏まえ訴えた。

対馬被告は大学を中退後、派遣やアルバイトを転々とし、事件数カ月前からは無職だった。被告人質問では「僕だけ不幸で貧乏くじを引いたと考えていた。それがゆがみ世の中への憎しみに変わった」と説明。「幸せそうなカップルや男にちやほやされる女性」を標的にするようになったと検察側は指摘した。

女性は「許されないことで個人的には共感できない」とした上で、「似たような苦しみを持つ人はいるのに、相談相手がいなくて劣等感を抱いたと思う。もう少し会話できる関係があったなら」と語った。

補充裁判員の会社役員遠藤真さん（64）は、公判で見た車内の映像を「すし詰めで逃げたくても逃げられない惨劇だった」と振り返り、「被害者や乗り合わせた方々の無念や恐怖を晴らす代弁者だという気持ちを判決に込めた」。別の裁判員の女性は「被害者に対して（直接の）謝罪はまだ行われていないので、それは絶対にやってほしい」と求めた。

（東京新聞の記事から引用）

判決内容は極めて簡単に記されているのですが、大意はこの記事から読み取れます

前回は求刑そのままに懲役２０年でよいのではないか、と書きました。特段、斟酌すべき事情があって犯行に至ったのでもなく、対馬被告の逆恨みによる犯行です

「誰かのせい」にするのはやめて、自分自信を振り返り、何が足りなかったのか考えるべきでしょう。ナンパを繰り返し、面白可笑しく生きようとした結果がこれです

社会を憎み、恨み、それを無関係な人たちにぶつける愚行だと理解できたのであれば、刑務所で汗水流して働くところから始めることです

満期まで服役しても、対馬被告は６０歳前に出所するのであり、そこからまだ人生があります。無駄に、無為に生きるのか、有意義な生を送るのかは本人次第ですが

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