京王線刺傷事件を考える ジョーカー男に懲役25年求刑

走行中の京王線車内で乗客を刺して負傷させ、ライターのオイルを撒いて火を点けたとして起訴された服部恭太被告に対し、検察は懲役25年を求刑しました。人を殺しても懲役16年という判決が出たりする御時世ですから、懲役25年は随分と思い切った求刑です
車内での放火を乗客12人に対する殺人未遂であると検察は判断し、懲役25年という数字になったのでしょう
弁護側は一貫して「殺意はなかった」と主張しているわけですが、そもそも服部被告は無差別大量殺人を実行して死刑になろうと企図していたのであり、最初から殺意を持って犯行に臨んだと解釈するのが妥当でしょう
大量無差別殺人を目的に犯行に踏み切っておきながら、「殺意はなかった」とする弁護側の主張は明らかに矛盾しています
ともあれ、「殺意があったかなかったかは被告本人が決めるのではなく、裁判官が決める」のが日本の刑事裁判です


令和3年に東京都調布市を走行中の京王線車内で発生した無差別刺傷事件で、乗客を刃物で刺して車内に火をつけたとして殺人未遂や現住建造物等放火などの罪に問われた服部恭太被告(26)の裁判員裁判の論告求刑公判が21日、東京地裁立川支部(竹下雄裁判長)で開かれ、検察側は懲役25年を求刑した。
被告は先月26日にあった初公判で、乗客1人について「ナイフによって傷つけたことは認めます」と、殺人未遂の起訴内容を認めた。弁護側は火をつけたことも認める一方、放火による別の12人への殺人未遂については「殺意がなかった」として争う姿勢を示している。
事件は衆院選の投開票日でハロウィン当日だった3年10月31日夜、調布市を走行中の京王線特急内で発生。被告は事件当時、米人気コミック「バットマン」の悪役「ジョーカー」に仮装していた。
検察側は冒頭陳述で、被告が勤務先でのトラブルや私生活上の問題から「大量殺人をして死刑になりたい」と考えるようになったと指摘。3年8月に小田急線で刺傷事件が起きたことを知って走行中の電車内で乗客を襲う計画を立て、犯行に及んだとしている。
起訴状によると、服部被告は京王線車内で乗客の胸をナイフで刺したほか、ライターオイルをまいて火のついたライターを投げ、別の乗客12人を殺害しようとしたとされる。
(産経新聞の記事から引用)


公判で服部被告はあれこれ発言しているのですが、「別れた彼女が直ぐに他の男と結婚して絶望した」とか、そんな理由で大量無差別殺人など企むなよと言いたくなります
服部被告に魅力がなかったのか、甲斐性なしと判断されたのか、彼女はともかく別の男を選んだのであり、正しい選択だったのでしょう
他人を恨んだり、社会を憎んだりするのは大間違いです
すでに小田急線で乗客を切りつけた対馬悠介被告には懲役19年の判決が下されており、服部被告の判決が懲役19年を下回る可能性は皆無です。裁判官の判断次第ですが、懲役20年以上の量刑になるものと予想します
死刑になりたいと言っていた服部被告ですが、懲役20年~25年の判決を不服として控訴するのでしょうか?
判決公判は7月31日に予定されています

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