宮城遺体遺棄事件 海部春香被告に懲役8年判決
夫の海部学被告と妹である高木沙耶花被告と共謀し、栃木県さくら市内のアパートに女性を監禁、暴行して死亡させ、遺体を宮城県白石市内の山林に埋めたとして起訴されていた海部春香被告に対し、宇都宮地裁は懲役8年(求刑は懲役8年)の判決を言い渡しています
被害者である田中早苗が死亡した際、海部被告は出産のため入院しており、直接暴行に加わっていた時期は短いとして執行猶予付きの判決を弁護人は求めていました
が、求刑通り懲役8年ですから、裁判官は情状酌量の余地なしと判断したのでしょう。なお、主犯格である海部学被告の裁判はこれからです
4年前、さくら市内のアパートで、知人女性を監禁し暴行して死亡させたうえ遺体を遺棄したとして、夫や妹とともに傷害致死などの罪に問われている27歳の被告の裁判員裁判で、宇都宮地方裁判所は「被害者を人として扱っておらず、身勝手な犯行だ」などとして、懲役8年の実刑判決を言い渡しました。
住所不定、無職の海部春香被告(27)は、夫の海部学被告(36)、妹の高木沙耶花被告(24)とともに、4年前、知人の田中早苗さん(当時24)をさくら市内のアパートに監禁し暴行して死亡させたうえ宮城県内に遺体を遺棄したとして傷害致死などの罪に問われています。
これまでの裁判で、検察側が懲役8年を求刑したのに対し、弁護側は執行猶予のついた判決を求めていました。
28日の判決で、宇都宮地方裁判所の瀧岡俊文裁判長は、「被告ら3人は被害者に売春させるなどの目的を共有し、互いに協力し合う関係だった」などとして、被告ら3人の共謀による犯行だったと認定しました。
その上で、「被害者を人として扱っておらず、常軌を逸した理不尽で身勝手な犯行だ」などとして、求刑どおり懲役8年の実刑判決を言い渡しました。
(NHKの記事から引用)
アパートの押入れに田中早苗さんを監禁し、4カ月もの間殴る、蹴る、体をライターの火であぶるといった暴行を加えた上、売春を強要しその上前をはねていたのが海部学被告ら3人です。殺人を上回る残忍な所業であり、懲役8年の判決でさえぬるいと感じます
海部春香被告は先述したとおり、出産のため入院しアパートを離れていたのですが、判決文では「被告3人に包括的な共謀関係があったのは明らか」だとして執行猶予付き判決ではなく実刑を言い渡しています
田中さんをさんざんいたぶっておいて、「執行猶予付き判決が妥当」などとよくも主張できたものだと呆れます
事件に至った経緯は詳細な報道がされていないので、前回取り上げた際に自分の憶測を書きました。ホスト風の海部学被告が田中さんを連れて遊び回り、その遊興費を借金として田中さんに押し付け、買収して返済するよう強要したのではないか、と
最初から田中さんをハメて金づるにするつもりだったのでしょう。あとは抵抗する気がなくなるほど殴る蹴るの暴力を加え、もちろん医療行為も受けさせなかったと
これを単なる傷害致死事件や死体遺棄事件で済ませるのは間違いです。海部学被告と高木沙耶花被告にはより重い刑罰を科す必要があります。傷害致死罪の上限は懲役20年ですが、死体遺棄や監禁、暴行を加えて目一杯の量刑にしてもらいたいところです
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