韓国駆逐艦レーダー照射事件 政治的妥協?

韓国の防衛長官と日本の浜田防衛大臣が会談し、未来志向で両国間の問題を解決する方針を確認した…との報道がありました
「日本と韓国が対立しているのは中国を牽制するのに不都合だから、早く関係を改善しろ」とアメリカ政府から注文がつけられているのでしょうが、有耶無耶にしてしまうのは大いに問題があります
その代表例が韓国海軍駆逐艦による海上自衛隊哨戒機に対する火器管制レーダー照射事件です。これは対空砲火、対空ミサイルの発射を前提とした戦闘行為であり、いわば韓国海軍が戦争を仕掛けてきたという重大事件です。これを「政治的な妥協」のため、有耶無耶にするのは間違いでしょう
そして韓国政府、韓国メディアはいまでも誤った情報を流し続け、海上自衛隊哨戒機が挑発行為や威嚇行為を繰り返したと責任を転嫁しているのです


韓国の李鐘燮国防部長官は12日、韓国海軍が文在寅前政権下の2019年、軍艦に接近する日本の自衛隊機に対し火器管制レーダーを照射する指針を作っていた問題を巡り、韓国側が指針の廃棄を進めているとする日本メディアの報道は事実ではないと述べた。この日国会で開かれた政治・外交・統一・安全保障分野の対政府質疑で最大野党「共に民主党」尹昊重議員の質問に対して答弁した。
ただ、指針の再改定を検討したことがないのかと改めて問われると、「指針のこの部分については軍事的なセキュリティーの問題があるため、具体的に答えないのが正しいと思う」と答弁した。
李氏は「18年12月から19年1月までに4回、日本の海上自衛隊の哨戒機が韓国艦艇に対して低空での威嚇飛行をした事実があるが、これは対北監視活動に対する明白な妨害行為とみなすことができるのではないか」とする質問に対しては、「その問題については韓国と日本の立場が相反する状況だ」とし「韓国政府の立場は威嚇飛行と認識している」と答えた。
李氏は4日、訪問先のシンガポールで日本の浜田靖一防衛相と会談した席で、哨戒機問題を巡り日本側から謝罪があったかについては、「対話内容を具体的に話すのは適切ではない」と答弁した。そのうえで「私が申し上げたいことは未来志向で解決しようという立場に(両国が)一致し、再発防止策について実務協議をしていくことにした」と説明した。
これに対して尹氏は「日本が威嚇飛行をしたにもかかわらず、逆に韓国海軍がレーダー照射をしたと歪曲しているのに、韓国政府が何の謝罪も受けずに再発防止の協議をすること自体が問題」と非難。李氏は「威嚇飛行かどうかという問題と、レーダー照射をしたかどうかという問題で双方の立場が相反する」と説明した。
(韓国・聯合ニュースの記事から引用)


自衛隊哨戒機が低空で威嚇飛行をしたという韓国側の主張がいかにでたらめであるか、当ブログでも過去に書いていますので繰り返しません
そもそも何が威嚇飛行だと騒いでいるのでしょうか?
海上自衛隊の哨戒機P-1には対潜水艦用の爆雷や対艦ミサイルが搭載可能です。が、当時は通常の哨戒活動をしていたのであり、これらの武器を積んで飛行していたとは考えられません。自衛隊は武器の使用にあたって防衛大臣の許可が必要であり、現場の部隊や艦船、飛行機が独断で武器を使用することは認められていないのです
ですから、哨戒機に武器使用許可が防衛大臣から予め発令されてるはずもなく、あくまで調査・監視が任務です。こんな基本的なことは韓国海軍が承知しているはずです(承知していないならバカでしょう)
ただ、それを記事にしてしまうと韓国側が不利な立場になるため、意図的に隠しているとしか思えません
日本の政治家が勘違いして、「韓国が騒いでいるから、ここは相手の面子を立ててやれ」などと言い出し、自衛隊関係者に謝罪させるなどという事態は絶対に避ける必要があります
以下、当時の状況を哨戒機から撮影した動画を貼っておきます。これのどこが低空での威嚇飛行に該当するのか、問い詰めたいところです

韓国艦レーダー照射映像を公開 防衛省

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