岸田首相の息子 秘書官更迭報道のあれこれ

岸田首相の息子翔太郎が政務担当秘書官を更迭された件で、各メディアがあれこれ報じています。政治上の重要な問題というわけではなく、些末な問題であり岸田首相の甘さを示したエピソードだと思うのですが、気になった報道を2つ取り上げます
ジャーナリストの辛坊治郎は、「首相官邸で忘年会をしたのではなく公邸でやったのだから大騒ぎするほどではない」と指摘しています
が、公邸といえどもまったくの私邸と同じだとは言えないのであり(公的な部分もあり、政治家や官僚との密談も行われるのでしょう)、秘密保持や安全保障上の配慮が欠かせません。部外者(今回は岸田家の親族とされますが、翔太郎の知人や友人が混じっていたとも言われます)を公邸に招き入れるのは慎重であるべきなのでは?


辛坊治郎キャスターが30日、ニッポン放送「辛坊治郎ズーム そこまで言うか!」(月~木曜午後3時半)に出演。岸田文雄首相が長男の翔太郎政務担当秘書官を更迭すると表明したことについて「最悪だと思う」と厳しく批判した。
岸田首相は、翔太郎氏が昨年末に公邸内で不適切な写真撮影などを行ったとして、政務担当秘書官を更迭すると表明している。
辛坊氏は「自分の保身のために長男の将来も犠牲にするような、典型的なポピュリズム政権で最悪だと思う」とした。
また「多くの人は勘違いしてませんか。官邸じゃないんだよ、公邸だよ? 公邸って言うのは自宅の代わりだよ」と語り、「歴代の総理大臣の中には、公邸ってオバケも出るし住みにくいから嫌だって言って自宅(私邸)から通っていた人もいる。公邸と官邸はつながっていて、危機管理上は本当は総理大臣は公邸に住んだ方がいい」。
その上で「俺がもし総理大臣なら、公邸だよ? 官邸じゃなくて自宅だよ? 俺は住みたくないんだけども、危機管理上、住めって言うから、しょうがねぇから住んでやってんだよ! 宴会しようが、どこで写真撮ろうが、大きなお世話だバカヤロー! って私なら言うね」と語気を強めた。
(日刊スポーツの記事から引用)


辛坊氏は公邸なのだから私邸と同じ、と語っているのですが、大間違いでしょう。盗聴器や隠しカメラを仕掛けられたら大変なことになるわけで
首相の家族が公人か私人か、その区別は曖昧なところがあります。だからこそ、公私混同だと批判されないよう、より慎重な行動を心がける必要があります
もう1つ、週刊女性の記事を取り上げておきます


松野博一官房長官は30日の記者会見で、6月1日付で辞職する翔太郎氏が「退職金やボーナスを受け取らない意向である」ことを明らかにしたのだが……。
「首相秘書官は国家公務員です。国家公務員のボーナス支給日は法律で定められていて、夏は6月30日・冬は12月10日に支給されます。それには<基準日である6月1日・12月1日に在職している職員に対して支給される>という条件が定められているんです」(政府関係者・以下同)
これに対しネット上では、「夏のボーナスをもらうために6月1日付けの辞職って丸わかり」「バカ息子に満額ボーナスあげてから辞任。どこがケジメだ」などの声であふれ返っている。
「翔太郎秘書官の給料は、月額が特別職第12号俸の58万6200円です。半年に1度の期末手当、いわゆるボーナスは秘書官の場合、月額の4.3か月分が支払われます。つまり、夏のボーナスは252万660円です。そして、支給自体を止めることはできないのです」
つまり、国民の税金から252万660円が翔太郎氏に支払われることは、止められない。
支給されたボーナスは法的に返還できない
これに対し、テレビ局政治部記者はこう話す。
「ボーナスの支給は、6月1日に在籍している以上、勝手に振り込まれます。そして支給された手当は返還できない、というのが法で定められています。ボーナスを受け取らない“意向”であっても、その“意向”は叶いません。おそらく、
1.返納できない→そのままうやむや 
2.返納できない→岸田関連団体に寄付→別の名目でキックバック 
のどちらかとなるのでは。つまり、返納するというのも、ただのポーズに過ぎないでしょう。いずれにせよ、我々の血税は、岸田首相もそう評していたと言われるように、“バカ息子”の手に渡ります。まぁ、慶應大からの三井物産の経歴ですから、本人にとっては“普通のボーナス額”でしょうが……」
(週刊女性の記事から引用)


公務員の期末・勤勉手当の支給割合は年間で月額の4.3か月分であって、夏と冬にその約半分が支給されます。なので、夏に受け取る分は記事にあるような252万円ではなく、その約半分になります。記事を書いている記者はよく理解できないまま、文章にしているのでしょう
さて、これを受け取らないという対処は法令上できませんので、一旦受領した上でどこかへ寄付し「自分の懐には入れてない」という形にするものと思われます。そこは好きなようにやればよいのでは?
岸田首相は自分の後継者として翔太郎を指名し、首相秘書官に据えることで箔をつけさせようとしたわけですが、まったくの逆効果であり悪評だけが残りました
公邸での忘年会写真が週刊誌に掲載された折、岸田首相は「緊張感をもって勤務するよう厳重注意した」と釈明してたものの、翔太郎には最初から緊張感などないのですから父親から厳重注意されたところで何のことやら理解できなかったのでは?
世襲に依存するからこそこんなバカ息子が出てくるのであり、緊張感など欠片もないと分かります
ただ、これで「サミット後に解散・総選挙があるはずだ」と騒いでいた国会議員たちも白けてしまい、「当面は解散などできるわけないだろう」と静観するようになるかもしれません。ここで解散すれば自民党は多くの議席を失う結果になります

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