宮城遺体遺棄事件 海部春香被告初公判
栃木県の女性の遺体が宮城県白石市の山林で発見される事件があったのが2022年1月です。殺害された田中早苗さんを仙台市内の風俗店で働かせるか売春をさせては金を巻き上げ、暴力を振るっていた疑いで海部学被告とその妻、海部被告の妹の3人が逮捕、起訴されています
主犯格である海部学被告は逮捕以来、黙秘を貫いており事件の細部はまだ報道されていません(自分が検索して調べた限り、ですが)
ただ、海部被告の妻である海部春香被告の公判が始まりましたので、検察としては事件のアウトラインを把握し、起訴した3人がどのように田中さんの監禁、暴行、殺害、遺体遺棄に関与したのか立件に自信を持っているものと推測されます
宮城県白石市内の山林で2022年1月、高根沢町の田中早苗さんの遺体が見つかった事件で、傷害致死や死体遺棄罪などで起訴された男女3人のうち、海部春香被告(27)の初公判が29日、宇都宮地裁で始まる。事件を巡っては、リーダー格とされる海部学被告(36)が黙秘を続けている。早苗さんの母浩美さん(52)は毎日新聞の取材に「悔しい」と繰り返し、「なぜ娘がこんなことになったのか知りたい。被告には裁判で真実を話してほしい」と訴える。
「弟や母親思いの心のきれいな子だった」。2019年夏ごろから行方が分からなくなった早苗さんについて、浩美さんはこう振り返る。居なくなった当時、早苗さんは24歳だった。
浩美さんによると、4人姉弟の長女だった早苗さんは知的な遅れがあり、小中学校は特別支援学級に通った。ひとを気遣う優しい娘だったという。高校卒業後、アルバイトを始めると、頻繁に弟たちにお菓子を買った。毎年母の日を忘れず、浩美さんにカーネーションを贈ってくれたり、「お母さん何食べたい?」と聞き、浩美さんが好きなチャーハンを作ってくれたりしたこともあった。
浩美さんが娘の様子がおかしいと感じ始めたのは、自動車の運転免許を取った20歳前後のことだ。いつもニコニコしていた早苗さんから笑顔が減った。頻繁に家を出るようになり、翌朝まで帰ってこないこともあった。「どうしたの?」と聞いても「まぁいいじゃん」と曖昧に返されるばかり。「大人になったし、あまり聞かない方がいいだろう」と、浩美さんも外出の目的や行き先を深く追及しなかった。「家に時々帰ってきてる分は安全だ」とも思っていた。
17年ごろ、家に全く帰ってこなくなった期間があったが、ある日突然、荷物もお金も持たずに帰宅した。早苗さんは「仙台市のお金をもらえないところで働かされている」と話すのみで詳しくは語らなかった。早苗さんが特に可愛がり、毎日のように宇都宮市内に一緒に遊びに行っていた三男の大智さん(16)も、このころから早苗さんと連絡が取れなくなったという。
その後、19年の8~9月ごろ、「親しい人のところに行く」と言って家を出たのが最後だった。大智さんは、夜中に早苗さんが出かけるところに鉢合わせた。早苗さんに「バイバーイ」と言われて、「バイバーイ」と手を振った。大智さんは、今も姉と遊んだ当時のことを思い出し寂しくなる。
22年1月、事件が明るみになり、浩美さんは早苗さんの遺骨と対面した。「急で、私が見た時はもう白骨だったので、その時の悔しさが心の中にある」。起訴された3被告と早苗さんが知人だったことは知っているが、それ以上は分からない。浩美さんは「母として、もっと話を聞いてやるべきだった」と後悔を募らせる。
(毎日新聞の記事から引用)
令和元年に夫と妹と共謀し、栃木県さくら市内のアパートに当時24歳の女性を監禁、暴行して死亡させ、遺体を宮城県白石市内の山林に埋めたとして傷害致死罪などに問われた住所不定の無職、海部春香被告(27)は29日、宇都宮地裁の裁判員裁判初公判で「亡くなる時に(その場に)いなかった」と同罪を否認した。監禁と死体遺棄罪は認めた。
検察側は冒頭陳述で、女性に売春させようと夫と日常的に暴行し、その後妹も加わり繰り返していたと指摘。死亡時に不在だったとしても被告の影響力はあり「暴行もそれまでの延長線上にあった」と述べた。
弁護人は「出産のため入院し、女性を死亡させた暴行には立ち会っていない」として、傷害致死ではなく傷害罪にとどまると主張。病院から夫に暴行をやめるよう電話したほか、日常的に夫の暴行や脅迫を受け従属的な立場だったと訴えた。
(産経新聞の記事から引用)
事件の発端が伏せられているので、憶測するしかありません。知的障害のあった田中さんを海部学被告(ホスト風の容姿です)が遊びに連れ出し、その遊興代を借金として背負わせ、売春を強要していたのかなと想像します。いわゆるカタにはめるという手口です
田中さんの、「母親には迷惑をかけたくない」という心理をついて服従させたのかもしれません
公判を迎えた海部春香被告は、夫ともに田中さんを脅し暴行を加え、監禁した上で売春を強要していたわけです。田中さんが死亡した時期には出産のため産院にいたのでしょうが、夫が犯罪を繰り返していると承知の上で警察には通報しなかったのですから、その責任は重大です
監禁と死体遺棄を手伝ったのみ、との主張が通用するとは思えません。傷害致死という犯行に部分的であれ加担していたと見るべきであり、だからこそ検察も傷害致死の疑いで起訴したのでしょう
起訴された3人は田中さんを死に至らしめた責任を負うべきであり、特に知的障害のある女性をカタにはめて風俗に沈めるという手口には吐き気すら覚えます。検察がどれくらいの求刑をするかが注目されます。主犯格である海部学被告は無期懲役でもぬるいと思われます
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