入管法改正ドタバタ 梅村議員を法務委員会から更迭

日本維新の会所属の梅村みずほ参議院議員は入管法改正を審議する参議院法務委員会の場で、入管施設で死亡したスリランカ人女性を「病気を装った」とか、「ハンガーストライキの結果死亡した」などなど、死因を勝手に決めつける発言を繰り返していました
与野党から批判を浴びる結果になったのですが、それでも梅村議員は「自分の発言が切り取られ質問の意図が正確に理解されていない」と開き直り、発言は撤回しないと言明しています
日本維新の会は政党として梅村議員の発言を謝罪し、参議院法務委員会の委員から更迭すると発表しています。毎日新聞の記事と共同通信の記事の2本を貼ります


日本維新の会の梅村みずほ参院議員が16日の参院法務委員会で、2021年に名古屋出入国在留管理局で病死したスリランカ人女性のウィシュマ・サンダマリさん(当時33歳)について「ハンガーストライキによる体調不良によって亡くなったのかもしれない」と発言し、波紋が広がっている。与野党幹部からは批判が相次いだ。維新の藤田文武幹事長は18日の記者会見で、梅村氏を参院法務委の委員から更迭すると発表した。今後、処分も検討する。
梅村氏は16日、入管法改正案を審議中の参院法務委で「ハンガーストライキによる体調不良によって亡くなったのかもしれないし、結局、死因は分からなくなってきている」などと発言した。12日の参院本会議でも「支援者の一言がウィシュマさんに『病気になれば仮釈放してもらえる』という淡い期待を抱かせ、医師から詐病の可能性を指摘される状況につながった恐れも否定できない」と発言し、支援者らが反発していた。
一連の発言について、公明党の高木陽介政調会長は17日の会見で「不適切だ。公人として事実に基づいて発言すべきだ」と批判。立憲民主党の泉健太代表も「人権感覚を疑う。臆測で本人の名誉を傷つけることはあってはならず、問題発言だ」と述べた。
(毎日新聞の記事から引用)

日本維新の会の藤田文武幹事長は18日、緊急記者会見を開き、施設収容中だったスリランカ人女性ウィシュマ・サンダマリさんの死亡問題を巡り、同党の梅村みずほ参院議員を参院法務委員から更迭すると発表した。同席した音喜多駿政調会長は「所属議員の不適切な発言により、不快で悲しい思いをされたウィシュマさんとその遺族、関係者に深くおわびする」と謝罪した。
梅村氏は国会質問で、ウィシュマさんが支援者の助言で病気を装ったかのような発言をし、遺族らが抗議していた。音喜多氏は、17日にウィシュマさんに関する質疑の禁止を通達したのに従わず、18日の法務委員会でも言及した点を問題視。「指示を守らず、党の考え方と相いれない極めて不適切な主張を繰り広げた」と処分理由を説明した。
梅村氏は18日、取材に「(一連の発言は)撤回しない」と述べた。維新は事実関係を確認し、さらなる処分も検討する。
馬場伸幸代表も会見で梅村氏に苦言を呈した。「政治家として未熟だ。字面を読めば遺族が『ひどい』と思うのは当然だ」と語った。
(共同通信の記事から引用)


出入国在留管理庁はウィシュマさんの死因をハンガーストライキによるものだとは認めていません。なので、出入国在留管理庁が入管法改正の審議を促進させるため、梅村議員に情報を流してウィシュマさんを支援した市民団体に問題があったかのごとく質問させる…という線は考えにくいのです。となれば、名古屋出入国在留管理局の職員が個人的に梅村議員と接触し、ウィシュマさん死亡の真相はああだ、こうだと吹き込んだのかもしれません
もちろん、梅村議員としては情報提供者を守る義務があるので、誰から情報提供を受けたのか口にできないはずです。もし梅村議員が情報提供者の名前を出してしまえば、その職員が所属部署で処罰を受けるかもしれません
国会で質問に立つ議員は、質問の概要を予め所属政党の政調部会に図り、承諾を得てから委員会で質問します。そうしないと党の方針とは異なる質問を許す結果になり、政党としての信頼を失いかねません
今回の梅村議員の質問はまさにそれであり、政調部会の指示を無視して法務委員会で発言しています
梅村議員が党の処分を不満として離党するのか、それとも処分を受け入れ沈黙するのか、どうするのでしょうか?

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