茨城一家殺害事件を考える 湯河原女性殺人に関与？
茨城県のぽつんと一軒家である小林さん宅に侵入し、小林さん夫妻を殺害した疑いで起訴された岡庭由征被告の裁判はまだ始まらないままです
精神鑑定終えて２０２１年９月に水戸地検は起訴しているのですが、その後はこれといった報道もなく、公判に向けて争点整理が進められているのかも不明です
何か目新たしい情報はないかと検索していたのですが、岡庭被告が箱根の湯河原町で起きた女性殺人の容疑者ではないかと書いたウェブサイトがありましたので取り上げます
神奈川県足柄下郡湯河原町で１人暮らしの６６歳女性が殺害された事件があり、家の中は荒らされていたものの金銭目的の強盗殺人ではないとの見立てがされています。つまり、殺人のための殺人だったのではないかと推測され、それが茨城の小林さん夫婦殺害と共通点がある、との言い分です
湯河原町女性放火殺人事件の犯人は？茨城一家殺傷事件との関係性は？などを考察
上記のサイトの末文で、湯河原の事件が起きたのは岡庭被告が医療少年院収容中の２０１５年４月であり、岡庭被告が犯人ではないと結論付けています
これも先に噂が出た「つくば市高齢者夫婦殺害事件」と同様、犯行の外観が類似しているというだけが根拠であり、岡庭被告による犯行という線はありません。岡庭被告が医療少年院を出院したのが２０１８年ですから、２０１７年１２月に起きたつくば市の殺人事件に関与はありません
こうした噂が立った原因は、岡庭被告がいつ医療少年院を出たかがはっきりしていないためでもあり、また「少年院は概ね１年で仮退院になる」との都市伝説が広まっていたためでしょう
かつて中等少年院では１２カ月で処遇計画を組み、それを目処に矯正教育を実施していたのですが、途中で規則違反やケンカなどあれば仮退院は先送りになりますので、１３カ月とか１４カ月で仮退院に至るケースも珍しくありませんでした。また、重大事件の場合は最初から１４カ月とか１６カ月で処遇計画を組み場合もあり、必ずしも１年で仮退院が約束されているものではありません
また岡庭被告のように医療少年院送致でなおかつ「概ね２０歳まで収容」するよう家庭裁判所の処遇勧告がついているなら、それだけ長期間の処遇計画を組みます
さらに２０歳になったら少年院を出院できる、というものではなく、収容継続を家庭裁判所に申請すれば２３歳までの収容延長が可能です。特例として医療少年院の場合は２６歳まで収容できると法律に定められています
上記の湯河原での殺人事件に話を戻して、遺体には刃物が刺さったままだったと書かれていますので、「殺人のための殺人」（いわゆる快楽殺人）との見立てがされたのでしょう
岡庭被告でなくとも、こうした異常な殺人をやらかす犯罪者が少なからずこの世には存在しているわけです。事件発生から８年となりますが、湯河原での殺人をなした犯人はいまだ逮捕されていません
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