女性弁護士自殺 強姦した男性弁護士に賠償命令

弁護士はテレビドラマや映画で「正義の味方」という役が多いのですが、結局は個人それぞれの生き方や資質によります。悪徳弁護士もいますし、性犯罪を繰り返す弁護士もいます
大分県中津市の弁護士事務所に所属していた女性弁護士が2018年8月に自殺し、遺書には所属弁護士事務所の代表者によって性的暴行を複数回受けていたと記されていました
民事訴訟で遺族は清源(きよもと)善二郎弁護士に1億7千万円の損害賠償を請求し、大分地裁は1億3千万円の支払いを命じる判決を下しています


女性弁護士自殺、元弁護士会長による性被害認定 1億円超の賠償命令
2018年に自殺した女性弁護士の両親が、所属する弁護士事務所の代表から繰り返し性被害を受けたことが自殺の原因だったとして、事務所と当時代表だった清源(きよもと)善二郎・元弁護士に計約1億7千万円の損害賠償を求めた訴訟で、大分地裁(石村智裁判長)は21日、元弁護士らに計約1億3千万円の賠償を命じる判決を言い渡した。
判決などによると、女性は13年に司法試験に合格し、14年に大分県中津市の清源法律事務所に入った。32歳だった18年8月、遺書を残して自宅アパートで自殺した。
原告側は、15年3月ごろから亡くなる直前まで、雇用主である元弁護士から意に反する性被害を受け、精神的に極度に追い詰められて自死したと主張。被告側は「恋愛関係にあった」などと反論していた
「恋愛関係認める余地ない」
判決は、女性の友人らの証言や遺書の内容などを踏まえ、「元弁護士が自らの性的な欲求を満たすために女性との関係に及んだと評価されても致し方ない。恋愛関係に基づく性的関係であったと認める余地などない」と被告側の主張を否定。「(女性は)上司から性的被害を受け、退所を含め他に方途を見いだせない状況下で、自死を選択せざるを得なかった」と、性被害との因果関係も認めた。
原告側弁護団は「基本的人権の擁護と社会正義の実現を使命とする弁護士による性的な加害行為。弁護士という職責の社会的な評価を著しく毀損するもの」とコメント。女性の遺族は「娘は、私たち家族の夢であり、誇りであり、希望の存在でした。娘の人生を踏みにじった被告らには、娘に心から謝ってもらいたい」とのコメントを出した。
被告側の代理人弁護士は「意外な判決で驚いている。判決の詳細を検討したい」としている。
清源元弁護士は09年度に大分県弁護士会の会長を務めた。女性の自殺後、自ら弁護士登録を取り消したが、県弁護士会は20年9月、元弁護士の女性への行為を理由に事務所を業務停止6カ月の懲戒処分にした。事務所は日弁連に審査請求したが棄却され、東京高裁に棄却の取り消しを求めている。
(朝日新聞の記事から引用)


清源元弁護士は弁護士登録を取り消しており、現在は弁護士ではありません。が、事務所はそのまま存続しており、経営に関与しているのかもしれません(未確認です)
祖父から3代続けて弁護士を営んでおり、大分県弁護士会の会長を務めるほどの人物です。人脈もあったのでしょう。なので、被害女性が警察に訴え出ても、「いくらでも揉み消せる」と凄んで口止めを図っていたかもしれません
それにしても、「恋愛関係にあった。大人の自由恋愛だから強姦にはあたらない」と平然と言ってのける感覚に唖然とさせられます。自殺した被害者の両親の前でもそう口にできるものか、と
これが「おじさん世代」の思考であり、水戸黄門の印籠みたいな切り札だと思い込んでいるのでしょう
被告代理人である弁護士ですら「意外な判決で驚いている」と言うのですから、「大人の恋愛だから何でもありで、何でも許される」と思っており、裁判でも通用すると考えていた節がうかがえます
大分地裁の石村智裁判長は、「意に反する性的行為は苛烈で耐え難い出来事だった。自尊心を喪失した内容を遺書につづり、自殺した認められる。不適切極まりない加害行為で自死の原因を作出しながら、因果関係を否定し失当だ」と被告を強く非難しています
まあ、一般人が上記のような意見をブログに書き込んだのであれば、弁護士から「名誉毀損だ。削除しろ」と申し入れが来るのは確実です。が、さすがに裁判官に向かって抗議したりはしないのでしょう
追記:民事裁判での賠償命令が出たわけですが、刑事事件にはならなかったのか、気になります。清源元弁護士が逮捕されたとの報道は検索しても見当たらなかったので刑事事件にはなっていないようですが、不可解です

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