岩手不来方高バレー部員自殺 教育委員会職員を懲戒

岩手県立不来方高校のバレーボール部員が顧問教師からの体罰や暴言を苦に自殺したのが2018年です。それから4年を経て、ようやく当時のバレーボール部顧問だった佐々木幸浩岩手県総合教育センター研修指導主事を懲戒免職処分にしています(2022年6月)。暴言や体罰によって生徒を追い詰め自殺させたという事実認定に、なぜ4年も必要とするのか意味不明です
さらに今になって、岩手県教育委員会は当時課長だった2人を、佐々木元教諭が部活の指導で体罰を繰り返し処分を受けていた事実を不来方高校に伝えていなかったとして、文章訓告処分にしたと発表しています。佐々木元教諭の処分から半年も経ってから教育委員会の不手際を認め、文書訓戒という軽い処分でお茶を濁すという呆れた所業です


2018年に岩手県立不来方高校バレー部の男子生徒が自殺した問題で、岩手県教育委員会は24日、当時県教育委員会事務局にいた職員2人の戒告処分を発表しました。
この問題は2018年7月、当時不来方高校3年でバレー部員だった新谷翼さんが自殺したものです。遺族は、当時顧問だった男性教諭の行き過ぎた指導が原因だったと主張。県教育委員会は去年6月、新谷さんに不適切な言動を行ったとして、当時顧問だった男性教諭を懲戒免職処分としました。
県教育委員会は24日、この元教諭の体罰行為を把握していながら、不来方高校の管理職に管理徹底を指示しなかったとして、2016年度と2017年度に県立学校人事課長を務めた中部教育事務所管内の県立高校に勤務する60歳代の男性教諭と、盛岡教育事務所管内に勤務する県立高校の60歳の校長を、戒告処分にしたと発表しました。また、現在知事部局に勤務する当時の2人の所属長は24日付けで文書訓告処分となりました。
今回の処分を受け、新谷さんの遺族は代理人弁護士を通じて「処分対象者が増加していますが、理由の解明には程遠い状況と判断せざるを得ないと思います。また、現在退官している関係者は処分できない事は理解できますが、未だ公的機関であるバレーボール協会と体育協会の重職に天下りしたままでいることは看過できません。断罪されるべきと思います」とコメントしています。
(テレビ岩手の記事から引用)


記事にもあるように、この件に関係した責任ある立場の人間の中には既に退職した者もいて、いまさら処分を科すことはできません。つまり岩手県教育委員会はちんたらと事を運び、関係者が退職金を満額手にして逃げ得になるよう図ったのでしょう
自殺の原因については第三者委員会が調査し、佐々木元顧問の言動が自殺の要因になったと指摘する報告書を提出したのですが、県教育委員会は「顧問の言動が自殺に結びついたのかは断定できない」と庇うかのような対応をしていました。なので、佐々木元顧問は学校現場から外されたものの県教育委員会に付属する総合教育センターの研修指導主事に転じたわけです。体罰教師が研修指導者になるなど、悪い冗談かと思ってしまいます
その後、最初に書いたように佐々木元顧問を懲戒免職にしたわけですが、対応が遅すぎます
本来であれば岩手県議会でこの件を質し、県教育委員会の対応を厳しく追及するべきなのですが、県議会議員は何かアクションを起こしたのでしょうか?
佐々木元顧問は自殺したバレーボール部員に「脳みそ入ってんのか」と、暴言を浴びせたわけですが、それを県教育委員会の面々に言ってもらいたかったところです

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