給食に漂白剤 元教師に懲役2年求刑
昨年9月、埼玉県富士見市の小学校に勤務する教師が給食のカレーに漂白剤を入れたとして、威力業務妨害の罪に問われた事件の裁判が続いています。半澤彩奈被告はすでに懲戒免職処分を受けているわけですが、行政上の処分とは別に刑事責任も問われています
検察は「児童の健康を顧みず危険極まりない」として懲役2年を求刑しています
埼玉県富士見市の小学校で給食のカレーに漂白剤を入れた罪に問われている女性教師の裁判が10日、さいたま地裁で開かれました。教師は自分が去年まで担当していた6年の児童たちに「修学旅行に万全な状態で行ってほしくなかった」など話し、起訴内容を認めました。
元小学校教師の半澤彩奈被告(25)は去年9月、自身が勤める富士見市の小学校で6年生の給食カレーに台所用漂白剤を入れた威力業務妨害の疑いが持たれています。
10日の初公判で半澤被告は「間違いありません」と起訴内容を認めました。
半澤被告は去年3月、これまで担当していたクラスが6年生になるタイミングで担任から外れていました。
被告人質問では犯行に及んだ理由について「6年生には翌日に予定されていた修学旅行に万全な状態でいってほしくなかった」「漂白剤を入れれば少しお腹を壊すかなと思った」などと述べました。
検察の調べに対しては「修学旅行は学校生活で一番楽しいイベント。5年生までの私との思い出がそれで上書きされてほしくなかった」など話しているということです。
また、当日の行動については「漂白剤をワンプッシュ分入れたが『まずい』と思って何とか取り出そうとした。しかし、うまく取り出すことができなかったので誰が見ても気づくようにその後ボトルすべてを入れた」と述べました。
検察側は「この事件により多数の児童が給食を食べられなくなった。ショックから眠れなくなった児童もいる」と指摘しました。
また、「被告は事件前に『毒殺方法』『給食異物混入』など検索しており、前日に漂白剤を購入するなど計画性も推察される」とも指摘し、懲役2年を求刑しました。
一方、弁護側は執行猶予付き判決を求めています。
半澤被告の判決は3月27日に言い渡される予定です。
(テレビ朝日の記事から引用)
児童に危害を加えようという犯行ですから、糾弾されるのは当然です
半澤被告の言い分は実に幼稚であり、身勝手なものです。新任の教師として採用されてクラス担任にもなり、念願がかなったという思いもあったのでしょう。そこでクラス担任を外されてしまったのですから、教師としての自分を否定された気分になったとしても不思議ではありません
ただ、学校内にそうした不満や愚痴を言い合えるような教師がいれば、給食のカレーに漂白剤を混入させるところまで思い詰めずに済んだのではないか、という気もします。愚痴も言い合える同僚もいないほど、殺伐とした職場だったのでしょうか?
半澤被告を責めるのは簡単ですが、新人教員が職場で孤立するような学校であったとしたらそちらも問題です。採用しても、新人教員が1年や2年で辞めていくような学校であるなら、その職場に原因があると考えなければなりません
裁判の方は「すでに懲戒免職処分となり社会的な制裁受けている」との理由を付け、懲役2年執行猶予3年くらいの判決ではないか、と予想します
追記:さいたま地裁は懲役2年執行猶予4年の判決を言い渡しています
追記:さいたま地裁は懲役2年執行猶予4年の判決を言い渡しています
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