林真須美死刑囚の孫虐待死　義父に懲役６年判決: 夾竹桃日記

2023年03月15日

林真須美死刑囚の孫虐待死　義父に懲役６年判決

和歌山カレー事件で死刑判決が確定している林真須美死刑囚の孫で、当時１６歳の鶴崎心桜さんに暴行を加え死亡させたとして、保護責任者遺棄致死罪に問われていた義理の父親木下匠被告に対し、和歌山地裁は懲役６年の実刑判決を言い渡しています（求刑は懲役８年）

この裁判は気になっていたのですが、報道を見つけるのが遅くなり判決日の今日になって記事を探し当てました

和歌山市のアパートで、１６歳の少女に対し、少女の母親とともに暴力を振るうなどしたうえ、放置して死亡させたとして保護責任者遺棄致死の罪に問われた母親の再婚相手に対し、和歌山地方裁判所は、「被害者の心身の苦痛や絶望の大きさは計り知れない」などとして懲役６年の判決を言い渡しました。

有田市の無職、木下匠被告（４１）は、おととし（令和３年）６月、和歌山市のアパートで、鶴崎心桜さん（１６）に対し少女の母親とともに暴力を振るうなどしたうえ、放置して死亡させたとして保護責任者遺棄致死の罪に問われました。

１５日の判決で、和歌山地方裁判所の松井修裁判長は、「母親から歯を抜かれるなど苛烈な虐待を受け、被告からも暴力を振るわれるなどして極度に衰弱して死に至った被害者の心身の苦痛や絶望の大きさは計り知れない」と指摘しました。

そのうえで、「１１９番通報などをしなかったのは、妻やみずからの保身を考えた被告自身の判断であり、相応の非難に値する」として懲役８年の求刑に対して懲役６年の判決を言い渡しました。

この事件では、少女の母親も保護責任者遺棄致死の疑いで書類送検されましたが、すでに死亡し、不起訴となっています。

今回の裁判は、裁判員裁判で行われました。

判決のあと、裁判員を務めた人たちが会見で取材に応じました。

このうち、４０代の会社員の女性は「それぞれの主張をどのようにとらえ、理解し、どこまで信用して判断材料にするかが難しかったです。いろいろな証拠を一つ一つ見ていくうえで心が痛むこともあり、精神的な負担はありました」と話していました。

また、６０代の男性は、「被告には、誰にでも、悪いことは悪いとはっきり言えるような人になってほしいです」と話していました。

（NHKの記事から引用）

これだけではなぜ、林真須美の長女（母親）が自分の娘である心桜さんに繰り返し暴行を加えたのか、分かりません。公判について報じた記事を探して読んではみましたが、はっきり書かれていないのが不思議です（そこが一番大事なところなのに）

木下被告との間に次女が生まれると育児を心桜さんに押しつけており、そのため心桜さんは学校に通えなくなったのだとか。さらに母親は心桜さんの歯をペンチで引き抜いたり、唇をハサミで切りつけるという虐待も加えて、食事も摂れずに衰弱させるまま放置したと公判では明かされています

木下被告は母親に支配されており、言われるがまま心桜さんへの虐待に加担したと検察は主張しています

弁護人は、「木下被告も心桜さんの母親から暴力を振るわれるなどして、精神的に支配されていた」と述べて懲役４年が相当だ、と情状を求めていました

４０歳にもなる木下被告が妻の暴力に屈し、逆らえなかったとの主張には納得できません。そんなに頼りない男なのでしょうか？

以前にも書いたように、長女は母親である林真須美死刑囚を心の底から恨み憎んでおり、心桜さんが林死刑囚とそっくりの容貌であるため憎悪の感情をぶつけてしまったのではないか、というのが自分の仮説です。心桜さんにぶつけた痛みは、彼女自身が林真須美の長女として味わってきた痛みであったのかもしれません

が、その仮説が正しかったのか、間違っているのか、報道を幾つか読み合わせても判然としません。ですが仮説がどうのこうのより、死刑囚の孫という重荷を背負わされた１６歳の少女が自分の母親から繰り返し虐待を受け、命を失わなければならなかったことに胸が痛みます

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