仙台放火殺人 無期懲役を求刑
仙台市で自宅の放火し、家族を焼死させた男の公判が続いています。仙台地検は無期懲役を求刑しています。この家の当主である父親と兄が死亡して自宅は焼けてしまっていることを考えれば死刑を求刑してもおかしくはないのですが、残された家族が極刑を望まなかったものと推測します
2019年12月、仙台市の自宅に放火し、父親など家族5人を殺傷したとして、放火や殺人などの罪に問われている男の裁判員裁判が3月3日開かれ、検察側は男に無期懲役を求刑しました。
殺人や現住建造物等放火などの罪に問われているのは、無職の佐々木伸被告(26)です。
起訴状などによりますと、佐々木被告は、2019年12月25日、同居する家族を殺害するため仙台市内の自宅に火をつけ、同居する父親と兄を焼死させ、ほかの家族3人にけがをさせたとされています。
佐々木被告に対する裁判員裁判は2月8日に仙台地裁で始まり、初公判の罪状認否で、佐々木被告は「黙秘します」と述べ、弁護側は「火災が被告の放火によるものであることの立証が不十分だ」などとして無罪を主張しました。2月28日に開かれた被告人質問でも佐々木被告はすべての質問に黙秘し、裁判長からの質問に対しても何も答えませんでした。
3日に開かれた論告求刑公判で、検察側は「他の同居家族が寝静まった時間に、可燃性の液体を使用して、複数カ所に火を放ち、逃げ道を封じるなど犯行は極めて危険で、冷酷非道。2人が死亡し、3人が重傷を負っている結果も重大」だとして、無期懲役を求刑しました。
検察官が論告を読み上げている間、佐々木被告はメモを取りながら聞いていて、検察官が無期懲役を求刑した瞬間、佐々木被告は一度体を後ろに反らし、数回首を横に振った後、呆然とした様子でうつむきました。
裁判は6日に弁護側の最終弁論が行われ、16日に判決が言い渡されます。
(仙台放送の記事から引用)
上記の記事にもあるように佐々木被告は黙秘を貫いています。裁判は弁護士に丸投げで関心がないと思いきや、法廷ではメモを取りながら聞いていると書かれており、「何だろう」と思ってしまいます。無罪を主張したいのであれば自身の口から発言し、潔白である理由を述べればよいわけで
佐々木被告は大学を卒業したものの就労せず、家に引きこもっていました。なので、知的な能力を欠いているでもなく、精神的に不安定だったとは思えません。無期懲役の求刑に対して「呆然とした様子でうつむ」いていたそうですから、検察の求刑を懲役15年くらいの有期刑だとでも予想していたのでしょうか?
1審では敢えて黙秘を貫き、検察の立証内容を確認した上で控訴し、2審で本格的に争うつもりだったのか?
事件当日、佐々木被告は火災現場となった自宅から姿をくらまし、近くの商業施設のトイレに潜んでいるところを発見されています。所持していたカバンには着替えや地図、複数個のライターが入っていたのだとか。放火した後に逃げる準備をしていたものと考えられます。しかし、自身も火傷を負ったため、遠くへは逃げられなかったのでしょう
火災に気づいてからカバンに着替えなど詰めたとは考えられないのであり、事前に用意していたと解釈するのが妥当です。ただ、家の複数箇所に放火した結果、火の回りが予想よりも早く、火傷を負ってしまったのでは
家族が佐々木被告の死刑を望まず、無期懲役判決を選んだのも苦渋の選択でしょうが、その思いを佐々木被告が理解できるのかどうか?
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