白金高輪駅硫酸男 花森被告に懲役3年6月判決

大学で一緒だった男性が自分を攻撃してくるとの被害妄想に囚われ、この男性に硫酸をかけて負傷させたとして起訴されていた花森弘卓被告に対し、東京地裁は懲役3年6月の実刑判決を言い渡しています(求刑は懲役6年)
求刑から大きく割り引かれたのは、花森被告が被害者に治療費の一部を支払った点が考慮されたものです。ただ、花森被告の弁護人は執行猶予付きの判決を求めていたわけで、花森被告にすれば「弁護士の言う通り治療費を支払ったのに実刑判決か」と不満なのでは?


東京メトロ南北線白金高輪駅(東京都港区)で令和3年8月、知人男性の顔や手に硫酸をかけたなどとして、傷害罪などに問われた花森弘卓被告(26)の判決公判が28日、東京地裁で開かれ、野村賢裁判長は「被害者の人生設計を大きく狂わせた」として、懲役3年6月(求刑懲役6年)の実刑判決を言い渡した。
判決理由で野村裁判長は、被告が硫酸を精製し、男性の勤務先を突き止めて長時間待ち伏せるなど、周到な準備を重ねており、「強固な意思で犯行を計画した」と指摘。男性に一部被害弁償をしたものの、顔に後遺症が出た男性の処罰感情は「いまなお厳しい」と言及した。
また、被告が自閉スペクトラム症の影響で男性から攻撃されると思い込んで犯行に及んだとする一方、被告は犯行の違法性も認識しており、症状の影響を考慮するには「限度がある」と結論づけた。
判決によると、被告は令和3年8月、白金高輪駅構内で男性の顔や腕などに硫酸をかけ、全治約3カ月の重傷を負わせるなどした。
(産経新聞の記事から引用)


被害者男性は火傷の影響で今後、数回は皮膚移植など治療を継続する必要があるのでしょう。ですから、花森被告が支払ったのは治療費の一部であり、今後も継続して治療費を請求されるまま支払うかどうかは不確定です
プライドの高い花森被告ですから、「自分があいつにバカにされた被害者なのに、なぜあいつから請求されるまま治療費を払い続けなければならないのか」とこじらせ、逆恨みを募らせるかもしれません
刑務所に収監される3年ほどで、花森被告の自閉症スペクトラム症に基づく人格の偏りが是正されたりはしないのであり、再び被害者である男性に報復を企てるかもしれません(公判の場では被害者男性に二度と近づかない、と申し出ていませすがどうなるかは分かりません)
有罪判決を受けようと、花森被告の本質は変わらないのですから
これがストーカー型犯罪の厄介なところです
刑務所を出た後、継続的に治療を受けて物事や人物への執着を断てるようになれば別でしょうが。本来なら彼が十代の頃、こうした治療を受けるべきでした。学校の成績がそこそこ良かったため、自閉症スペクトラム症で対人トラブルを繰り返していたのに見過ごされてしまった、と考えられます

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