奈良署刑事1課長 捜査費着服して失踪
安倍元首相襲撃事件で多大な批判を浴びた奈良県警ですが、今度は奈良警察署の刑事1課長が捜査費を着服したまま失踪したと報じられています。ギャンブルにのめり込み、多額の借金を抱えていたのだとか
警察署の刑事1課長といえばテレビの刑事ドラマでもお馴染みの花形ポストであり、重責です。それが借金で首が回らなくなり、捜査費を使い込んでいたのですから呆れます。先の襲撃事件後、奈良県警本部長が更迭され、新たな本部長が着任したところです。が、こうした部下の体たらくに頭を抱えていると思われます
奈良県警奈良署の刑事1課長の男性警部が、管理していた署の捜査費用のうち少なくとも十数万円を私的に流用した疑いがあることが7日、県警への取材で分かった。警部は1日から無断欠勤し行方が分からなくなっていたが、県警が5日に大阪府内で1人でいるところを発見した。県警は業務上横領の疑いがあるとみて捜査している。
奈良署は奈良市中心部を管轄する県内最大の警察署。同署では捜査に必要な費用として毎月約20万円を署長から刑事1課長に現金で支給し、月初めに使わなかった分を回収していた。
警部は令和4年3月から同署で刑事1課長を務め、強盗や傷害、窃盗などの事件捜査を指揮する立場だった。詳細について、県警監察課は「調査中のためお答えできない」としている。
(産経新聞の記事から引用)
刑事ドラマを見ていて刑事の捜査費用はどこから出ているのか謎だったのですが、警察署長から現金で手渡される仕組みだったと判明しました。もちろん、すべての捜査費用が領収書付きというわけにもいかず、領収書のない支出もあるのでしょう
この捜査1課長が着任した日まで遡って、捜査費用が適切に使われていたのか、個人的な着服がなかったのか調べるはずです。ただ、それで着服した金額の総額を正確に把握できるとは思えませんが
公金横領の疑いがあるわけで、事件として立件するのが筋です。被害金額を弁済したから依願退職の申し出を受け入れて、退職金まで払うような甘い処分では困ります。まあ、そんな真似をすれば「身内に甘い」と批判が殺到し、奈良県警の名がさらに傷つくのでやらないと信じたいところです
警察は署員が借金を抱えていることを嫌う組織であり、課長ら管理職は毎年部下と面談して借金の有無を確認します。サラ金から借りて、それでも足りずに闇金に手を出すようになれば、反社会勢力に付け込まれて捜査情報を漏らす事態に陥るためです。皮肉にも捜査1課長が借金まみれだったわけで、上司である署長や副署長との面談で「借金はありません」と嘘をついていたのでしょう。署長や副署長も管理者として責任を問われます
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