呉市の宝石店強盗 中学生2人を逮捕
一連の強盗事件報道に煽られたのか、広島では男子中学生2人が宝石店強盗の容疑者として逮捕されています
報道を責めるわけにはいかないのですが、年末に郵便局強盗事件が報じられると、金に困っていた人間が自分も、と同様の犯行に走るケースが毎年見られます。借金返済を迫られ、精神的にいっぱいいっぱいになっていると思考力も鈍麻してしまい、正常な判断ができなくなってしまい、ニュースで見聞きした強盗事件に誘われるように同じ犯行に突っ走るのです
今回の中学生をそうと決めつけるわけにはいきませんが、連日のように強盗事件が報道されているのですから、影響がまったくなかったとは考えられません。「自分たちでもやれんるんじゃね?」と、安易に考えてしまったのかも
広島県呉市阿賀中央8丁目の宝石店であった強盗事件で、広署は24日夜、いずれも14歳で市内の中学生男子2人を強盗致傷の容疑で逮捕した。
逮捕容疑は、2人は共謀し、24日午後5時50分ごろ、宝石店のショーウインドーを割ってネックレス1点(販売価格30万円)を盗み、声を掛けた経営者の男性(62)の頭部を殴って全治10日のけがを負わせた疑い。
同署によると、男性は閉店作業中で、ガラスの割れる音に気付いて外に出た。容疑者の2人は同じ学校に通っており、それぞれ「友達と宝石を盗もうとした」「ハンマーを振り回しながら逃げた時に、体のどこかに当たった」と供述しているという。
現場はJR呉線安芸阿賀駅から西に約500メートルの住宅街。
(中国新聞の記事から引用)
中学生で14歳とはいえ、凶悪な犯行であるのは確かです。被害者に怪我を負わせていますので、強盗致傷罪が適用されます
なのでこの2人が、「自分たちはまだ中学生だから実刑にもならず、少年院送致にもならないはず」などと思い込んでいるなら大間違いです。おそよ中学生くらいでは刑事裁判の仕組みも知りませんし、少年審判制度についても知りません。学校で詳しく教えていないのですから
14歳ですから刑事事件として起訴され、懲役刑が科せられたりはしませんが、少年院送致になるものと予想します。「非行性の矯正のため相当長期の矯正教育を必要とする」と家庭裁判所の処遇勧告がつき、18歳くらいまで収容されるかもしれません
それでも彼らは、「自分たちはそんなに長く少年院に入れられるほど悪いことはしていない」と主張し、不満を述べるでしょう
中学生の知っている少年院とは、マンガ「東京リベンジャーズ」のような札付きのワルが集まるところで、そこでは少年同士の喧嘩が日常的に繰り広げられる世界、といったところでしょう
ただ、本当に難しいのは少年院を出てからであり、強盗事件で少年院に入っていて高校も出ていない18歳が、社会で生きていくため数多くの困難に直面する事態となります。その困難に自力で立ち向かわなければなりません
追記:逮捕された少年2人にそれぞれ少年院への送致と保護観察処分の決定が下されています。広島家裁呉支部は、共謀した少年に犯行を持ちかけ主導した少年について「問題点はかなり根深いと言わざるを得ず要保護性はかなり高いものと言わざるを得ない」などとして3月、少年院に送ることを決定しました。また共謀した少年については「健全な育成を期するために専門家による指導を受けさせることが必要」として8月、保護観察処分としています
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