平塚両親殺害 ナルシストの息子を逮捕

またもや殺人事件です。日本は人口10万人当たりの殺人事件発生件数が0.26と世界的に見ても非常に低い(アメリカは4.96)のですが、それでも殺人は起きています。日本の殺人事件の特徴としてはその半数が親族間の殺人だ、というところにあります。夫婦間・パートナー間の殺人も殺人事件総件数の2割になります
前置きはこれくらいにして、本日は平塚市で起きたひきこもりの50歳の息子が両親を殺害した事件を取り上げます
すでに幾つもの週刊誌等で取り上げられている事件で、かなり細かな事情まで取材されています。その中から週刊女性の記事を引用します

【神奈川・自宅に両親の首絞め遺体】50歳ナルシスト息子「私は織田信長の生き写し」SNSで発信していた妄言と両親への恨み節
https://www.jprime.jp/articles/-/26333
神奈川県平塚市にある築約37年の木造2階建て住宅。外壁や門構えは鮮やかなグリーンで塗装され、屋根裏などの白色が緑地に映える。この家に住む70代夫婦の遺体が室内で発見されたのは12月13日午後1時ごろのこと。
「きっかけは、母親の知人から“連絡がつかない”と警察に安否確認を求める届け出があったから。警察官が自宅を訪ねると、亡くなってそれほど時間が経過していないとみられる高齢夫婦の遺体があり、同居する息子の行方がわからなかった。周辺の防犯カメラを確認すると、遺体発見の約5時間前に車で出かける姿が映っていた」(全国紙社会部記者)
自宅に両親の遺体を放置したとして県警捜査1課と平塚署が翌14日、死体遺棄の疑いで逮捕したのは息子の職業不詳・新谷嘉朗容疑者(50)。県警によると、遺体の身元は会社役員の父・哲男さん(76)と、体操講師の母・清子さん(75)で、死因は頸部圧迫による窒息死と判明した。
「浜松市役所の駐車場で嘉朗容疑者がひとりでいるところを静岡県警の警察官が発見して身柄を確保。神奈川県警の取り調べに“遺棄はしていない”と容疑を否認している。両親が死亡した経緯を知っているとみて調べを進めている」(同記者)
容疑者は“引きこもり中年“
嘉朗容疑者はブラジルのサッカー名門クラブチーム「パルメイラス」の熱心なサポーターだ。ブログやSNSで職業を「パルメイラススポーツ協会東京領事」とブラジル公用語のポルトガル語で明記する。しかし、該当する組織は確認できず、領事という呼称も怪しげ。チームの戦績や近況、個人的意見などを勝手にブログに綴っていただけとみられる。
「息子さんがサッカー関連の仕事をしていると聞いたことはない。引きこもり中年だと思っていた」
と自宅近所に住む女性。
嘉朗容疑者はブログの記述などについて《収益化をはかる》(SNSより=以下同)と宣言し、税務署に「著述家・翻訳業」として開業を届け出たとする。しかしブログ有料化などの痕跡はなく、届を出しただけで安定収入につながるはずがなかった。
(以下、略)


嘉朗容疑者は高校を中退後、幾つか職を転々とした末に自宅で引きこもりの生活をし、たびたび親と衝突。パトカーが駆けつける騒動にもなったのですが、両親は事件化を望まずそのままだったという話です
結果、激高した嘉朗容疑者が両親を殺害し遺棄したのでしょう。警察での取り調べでは否認し続けているようですが
ただ、この種の事件にありがちな自宅の子供部屋に引きこもり続け外に出ないおじさんではなかく、外を出歩き、ブラジル人の集まるスポーツバーにも出入りしていたのだとか。随分とアクティブな引きこもりです
上記の記事にもあるようにブラジルのサッカーチームに入れ込んでおり、ポルトガル語の読み書きや会話も可能だったのでしょう
サッカーに関する外国メディアの記事を翻訳し、日本語にしてブログに掲載すれば収益になる、と夢想していたようです。ただ、実際には収益に結びついておらず、生活費は親に頼っていたのでは?
父親が会社役員との肩書ですから生活には困っておらず、嘉朗容疑者も翻訳家として稼いでいるつもりでいた(現実をあえて見ないようにしていた)と考えられます
取り調べはまだ続くのでしょうが、第三者が両親を殺害して遺棄したとは想像できませんので、嘉朗容疑者が殺人及び死体遺棄で起訴されるのでしょう。類似した事件では無期懲だったり、懲役29年の判決が下されており、本件も懲役30年くらいが相当と考えます
今のところ、嘉朗容疑者について特段の酌むべき事情があったという話は出ていません

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