大阪養子縁組殺人 留置場のデタラメ勤務で自殺

保険金殺人を狙って虚偽の養子縁組を図ったとして逮捕されていた容疑者が、大阪府警福島署の留置場内で自殺した事件の続報です
当ブログでいつも書いているように、留置場係として勤務している警察官のデタラメ振りが明らかになってきました
こうした留置場係のでデタラメな勤務がまりか通るのは、警察署の幹部が留置場での彼らの仕事振りを実際に見ていないからです。深夜の時間帯にでも留置場に足を運び、規定通り巡回しているか、巡回記録が記入されているか、あるいは所持品の検査が厳格に実施されているかチェックすればよいのです。幹部が誰もそんなことをせず、ただ掛け声だけ発しているだけなので現場は改善されません


大阪府高槻市の女性(当時54歳)への殺人容疑で再逮捕された養子の高井凜容疑者(当時28歳)が9月、大阪府警福島署の留置場で自殺した問題で、府警は14日午後、一連の対応に不備があったとして、福島署の八木一宏署長らを戒告などの懲戒処分にしたと発表した。府警本部留置管理課の渕田れい子課長らは本部長訓戒など内規に基づく処分になり、処分者は計18人に上った。
府警はこの日夕、検証結果をまとめた報告書を公表。福島署の担当者が高井容疑者の私物保管庫を内規に反して1カ月間近く点検せず、死亡の6日前にチェックしたとする虚偽の記録を府警本部に報告していたことなどが判明した。
自殺には保管庫から取り出されたTシャツの一部が使われたとされており、点検が徹底されていれば最悪の事態を防げた可能性がある。
高井容疑者は再逮捕から1週間後の9月1日早朝、福島署留置場の居室で心肺停止の状態で見つかった。大阪市内の病院に救急搬送されたが、約15時間後に死亡が確認された。高井容疑者は居室に単独で勾留されていた。
府警によると、高井容疑者は自殺をほのめかす内容を両親ら宛ての便箋に書き残し、死亡の2日前に福島署員が確認していた。この日中に福島署長にも報告されたが、福島署長が指示したのは夜間巡回の強化のみで、最も警戒レベルが高く主に24時間態勢の対面監視が必要な「特別要注意被留置者」の指定を見送っていた。
福島署側は府警本部の留置管理課に便箋の存在を伝えたが、正確な内容が共有されておらず、福島署と本部の連携が不十分だったことも明らかになった。容疑者の自殺を防げなかった府警の対応を巡る検証が焦点だった。
一連の問題を巡っては、本部留置管理課が便箋の存在を把握した時期について、同課幹部が意図的に虚偽の発表をしたことも発覚した。府警は久田誠・警務部長をトップとする調査チームを発足。関係者への聞き取りなどを基に検証作業を進めていた。
(毎日新聞の記事から引用)


何ともお粗末な実態です。が、福島署の留置係のうち、何人がこのようなデタラメな勤務をしていたのか、具体的にどのような処分を受けたのか、記事では触れていません
別の報道によれば、私物保管庫の点検を怠っていたにもかかわらず点検したかのように虚偽の記録を作成したとして、3人の警察官が虚偽有印公文書作成・同行使の疑いで書類送検された、とあります。おそらく警察内部で懲戒処分を受けているとの理由で不起訴とすると思われます
付け加えておくと、勤務態度に問題のある警察官やヘマをした警察官をペナルティとして留置場係にするという、懲罰的な人事慣行を続けている限り、こうした問題は解決しないでしょう

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