大阪女児誘拐事件を考える 控訴審も悪態を吐く被告

いまでもなお、SNSで知り合った小中学生を自宅に連れ込んだとして誘拐や監禁容疑で逮捕される者が相次いでいます
逮捕された者の多くは、「誘拐していない」とか「監禁していない」などと言い張るのですが、たとえ本人が同意したとしても18歳以下のこどもを親の同意なしに連れ去れば犯罪になります。なので、誘拐の自覚を欠いていたとしても誘拐として裁かれます
さて、大阪の小学生を誘いでして連れ去り、自宅に監禁した事件で一審の水戸地方裁判所で懲役20年を言い渡された伊藤仁士被告の控訴審裁判が開かれ、その模様を「FRIDAY」が記事にしているので取り上げます
伊藤被告は誘拐や監禁を否認し、こどもの命を守るため保護したと言い張っていました


「検察と一審のせいで少女Aは悲惨な末路を辿った。日本の福祉は一体どうなっているのか」
証言台に立ち、弁護人の質問に対して、吐き捨てるように答弁した伊藤仁士被告(38)。未成年者誘拐などの罪に問われている同被告の第二審が、2022年12月7日から東京高裁で開かれている。
伊藤被告は2019年5月に女子中学生(当時14、以下少女A)を、同年11月に女子小学生(当時12、以下少女B)を誘拐したとして逮捕された。SNS上で「やなことばっかり。しにたいな(少女A)」「明日死のうかな(少女B)」と投稿した2人にメッセージを送って知り合った後、自宅へ連れ去り、監禁していたとされる。
2021年2月から水戸地裁で第一審が開廷。一連の犯行について、伊藤被告は「SNSで自殺を仄めかしていた少女らの相談に乗っていた。自宅に匿ったのも、少女らを保護して自殺を止めるため」と説明し、誘拐の意図はなかったと主張した。
検察によれば、伊藤被告は怒鳴って少女Aの顔面を殴るなどの暴行を繰り返し、主従関係を強要。首輪や鎖をつけた拘束、度重なる強制的な性交のほか、デジタルカメラで少女Aを撮影して児童ポルノを作成するなど、卑劣な行為を繰り返していたという。
結局、第一審では懲役20年(求刑懲役24年)の判決が下されるも、伊藤被告は控訴。前述の通り、東京高裁で第二審が開かれている。
スーツ姿に短髪、背筋を伸ばし、キビキビとした様子で入廷した伊藤被告。裁判官は判決後の情状の具合により減刑を検討すると前置きし、弁護人による質問が始まったが、伊藤被告は反省の意を示すどころか、自身に科せられた罪に対して疑問を呈した。
弁護人「判決後に反省しましたか?」
被告「そもそもまったく事実と違う。2人とも親から非常に虐待を受けていて、私としては助けたつもりだったので非常に残念。検察と一審のせいで、少女Aは悲惨な末路を辿った」
弁護人「罪を認めますか?」
被告「写真は撮ったし、少女Aとはセックスもした。だから児童ポルノと児童福祉法違反に関しては認める形になると思う。ただ、情状酌量と言われても」
一部の罪は認めたものの、自身の過ちを自覚していないかのように淡々と語る伊藤被告。言葉に詰まる場面はほとんどなく、声色も終始一定のまま。5分ほどで閉廷を迎えた。
懲役20年の判決が下された一審で、水戸地裁の中島経太裁判長は語気を強めて「不自然な弁解を繰り返し、反省の態度を示していない。相当な長期の刑をもって臨まざるをえません」と被告に言い放った。残念ながら、中島裁判長の言葉は被告の胸には響かなかったようだ。
(FRIDAYの記事から引用)


1審の裁判は被告の防御権(無罪を主張する権利)を守るため、本人の出廷がなければ公判を開けません(被告人が暴れたり、意味不明な発言をして途中で退廷を命じられる場合もありますが、それはともかく)
2審である控訴審は必ずしも本人が出廷する必要はなく、弁護人まかせにして出廷しない被告もいます。この裁判では上記のように伊藤被告が出廷し、弁護人からの質問に答えています
裁判官が「一審判決後の情状(改心)によっては減刑しますよ」と随分寛容な態度を示したわけですが、伊藤被告は自分の正当性にばかり執着し反省も何もしていないようです。検察に悪態をつき、「自分がせっかく自殺しようという少女を保護したのに邪魔しやがって」と吠えたりと
少女を保護したと主張しながら、実態は14歳の少女に首輪や鎖をつけ強制性交を繰り返し、写真を撮ったりしているのですから性犯罪者の所業でしかありません
どうしてそこまで開き直り、自分の行動の正当性にしがみつくのか理解不能です
1審判決の懲役20年が重すぎるとは思えないのであり、控訴審でもそのまま懲役20年を科せばよいのでは?
このままなら、刑務所を出てからも同様の犯行を繰り返すでしょう

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