富山の保育園 園児への暴行で説明会も大荒れ
富山市の認定こども園「本郷町保育園」で、20代の女性保育士2人が1歳と2歳の園児4人に対し、腕を引っ張ったり、逆さづりにして体を引きずったりするなど、暴行を加えた疑いで書類送検されています
静岡県裾野市の保育園では暴行を加えた疑いのある保育士3人が逮捕されたわけですが、こちらの事件では逮捕したとの報道がありませんので在宅で取り調べをし身柄を付けず書類送検したものと解釈します
逮捕するかしないかの判断は警察が行うのであり、富山県警と静岡県警で判断が分かれるのは別段、奇異というわけではありません
さて、富山の本郷保育園は保護者に対する説明会を開いたものの、大荒れだったと報じられています
富山市の私立認定こども園「本郷町保育園」で勤務していた20代の女性保育士ら2人が、園児に虐待とみられる行為をして県警に暴行容疑で書類送検された事件を受け、園は10日、保護者会を開いた。保護者ら約60人が出席、園側が事実関係などを説明し、謝罪した。出席した保護者からは園の対応などについて怒りや批判の声も上がった。
説明会は保護者からの質問などが相次ぎ、3時間近くにわたって続いた。終了後、取材に応じた30代の女性は「いつまでに何をするのかを尋ねても、園長が謝るだけ。あきれています」と憤った。
2歳の息子が保育士から被害を受けたという30代の父親は、「今日の対応が悪くて転園を考えている」と語った。父親は防犯カメラの映像を見たといい、息子は保育士に椅子をひかれて転倒。泣き続けたが、その場に放置されたといい、「園側は暴行じゃなかったと説明するが、納得がいかない」と語気を強めた。園長退任を求める声も出たという。
(朝日新聞の記事から引用)
何ら具体的な対応策も用意せず、ただ保護者への謝罪をして理解を得ようとの腹積もりで説明会を開いたのでしょう
静岡の保育園では園長が保育士による犯行もみ消しに動いたとして、犯人隠避容疑逮捕状が出る事態になっていますので、富山の場合も園長に疑いの目が向けられるのは当然でしょう。しかも、園児への虐待はかれこれ1年近く繰り返されていたと報じられており、園長が虐待を「知らなかった」と釈明しても、保護者が納得しません
「本郷保育園」には園内にカメラが設置されており、保育士による暴行も動画として残されています。しかし、カメラを設置してはいても誰もその画像をチェックなどしておらず、暴行が繰り返されるままになっていたわけです
ニュースへのコメントで「(虐待防止のため)幼稚園、保育園にはカメラを設置すべきだ」との意見を寄せている方もいるわけですが、カメラを何台設置しようとも、そこに映っている動画を誰も検証しないのですから役に立ちません(保育士を牽制するくらいにはなりますが)
最近ではカメラの動画をAIが自動判定して異常を知らせる機能が開発されていますが、普及するのはまだ先でしょう
ともあれ、保育園の園長は事件が明るみに出てからパニック状態で、冷静に対応策を検討できる精神状態にはないものと推測されます。外部のコンサルタントなりを雇って年明け1月末までに虐待防止の具体策を発表するとか、保護者を納得させられる対応を説明会で提示するべきでした。心構えとか精神論だけでは誰も納得しません
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