保育園バス置き去り　損害賠償求め提訴

事件を考える
福岡県中間市の双葉保育園で起きたバス置き去り事件では、元園長である浦上陽子被告（４５）に禁錮２年（執行猶予３年）、保育士の鳥羽詞子被告（５９）に禁錮１年６か月（同）の判決が下されています
当ブログで判決を取り上げた際、被害者遺族との間に示談が成立しているので執行猶予付き判決が出たのではないか、と書きました
しかし、示談はまだ成立しておらず、死亡した５歳時の父親が被告２人と保育園を運営していた法人を相手取り、４６００万円の賠償を求める民事訴訟を起こしたと報じられています

福岡県中間市で当時５歳の男の子が保育園の送迎バスに置き去りにされ死亡した事件をめぐり、男の子の父親が元園長らに損害賠償を求める訴えを起こしたことがわかりました。
訴えを起こしたのは、亡くなった倉掛冬生ちゃん（当時５）の父親です。
訴えによりますと、中間市の双葉保育園の元園長と当時の保育士、園を運営する「新星会」に、合わせて約４６００万円の損害賠償を求めています。
原告側は、事件が起きた去年７月２９日にバス内の点検などを怠った過失が元園長と保育士に、２人の使用者責任が「新星会」にあるとしています。
今回訴えられた元園長と保育士は、業務上過失致死の罪に問われた刑事裁判で執行猶予付きの有罪判決が１１月に確定していました。
（テレビ西日本の記事から引用）


保育園側が被害者遺族と示談交渉をまったくしてこなかったとは思えないのであり、弁護士を介して何度もやり取りをしていたものと思います
しかし、示談の条件で折り合いがつかなかったので訴訟に踏み切ったのでは？
保育園側を取材しても、示談交渉をしているのか、交渉の中身についてもノーコメントであり、ニュースとして扱えなかったのでしょうか
分からないことだらけなので憶測するしかありません
ただ、元園長と保育士に対して有罪判決は下されたものの、裁判官は「安全への配慮を怠っていたわけではない」と認める判断を示していますので、過失の度合いをどう判断するかが注目されます
もちろん、民事訴訟と刑事訴訟は別であり、刑事事件での判決がそのまま民事訴訟に適用されるわけではありません。民事訴訟ではあらためて園長と保育士の過失の程度が争点になります

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