統一教会救済法案に疑問　細野豪志の屁理屈: 夾竹桃日記

2022年11月10日

統一教会救済法案に疑問　細野豪志の屁理屈

曲がりなりにも統一教会の被害者救済に向けて政府・国会が動いています

他方で、法案の中身や罰則についてさまざまな疑問、批判も指摘されているところです。最終的な落とし所がどうなるか分かりませんが、法律という形になって実現するのは大きな前進と受け止めています

他方で、自民党の衆議院議員細野豪志元環境大臣は、「テロリストの思惑を肯定するような新法制定に不満を表明しています。安倍元首相殺害というテロ行為を賛美する結果になりかねない、と主張しています。が、自分には論点ずらしの屁理屈に聞こえます

今国会の焦点である世界平和統一家庭連合（旧統一教会）の被害者救済に向けた法整備をめぐり、自民党の細野豪志元環境相は新法制定に懐疑的な見方を示してきた。８日、細野氏にその真意について聞いた。

－－新法制定を疑問視する理由は

「安倍晋三元首相の銃撃事件はまぎれもないテロだ。参院選の街頭演説で政治家が撃たれ、選挙という民主主義のプロセスが破壊された。にもかかわらず、加害者の恨みを社会や政治が晴らしているような風潮には懸念を持つ。私は旧統一教会と関係はないが、テロリストの思惑を端緒に立法を行うことは、正しいのか。加害者を『成功したテロリスト』にしてはならない」

－－被害者救済にどう対応すべきか

「気の毒な状況にある元信者らの救済のため政府や多くの国会議員が努力していることは理解する。だが、まずは現行法で対応すべきだろう。宗教を隠れみのに子供に絶食を強い、暴力を用いるのは明確な児童虐待。現行法で対応できることがやれなかったことは反省すべきだ」

－－安倍氏を殺害した容疑者をモデルにした映画が公開された

「ある新聞社は映画を紙面で告知したが、強い違和感を覚えた。メディアはもっと危機感を持ち、暴力的な手段は許さないと主張すべき局面だと思う。ＳＮＳ（交流サイト）でキーワード検索すると加害者について『英雄』『救世主』という言葉が出てくる。凶弾に倒れた安倍氏が旧統一教会と関係があったという情報をもとに半ば加害者のように言われ、加害者が半ば被害者のように言われる状況は倒錯だ」

──テロは連鎖しかねない

「不幸な状況の解決手段としてテロを利用することは二度とあってはならない。いかなる理由でも暴力による問題解決は認めないとの社会的コンセンサスをもう一度作る必要がある」

（産経新聞の記事から引用）

新法制定ではなく現行法で対応すべき、との細野議員の主張には「これまで統一協会を野放しにし、現行法で対応してこなかったのは政府・自民党の責任だろうが」と突っ込むしかありません

さらに、細野議員は「メディアはもっと危機感を持ち」と主張するわけですが、危機感を欠いていたのは政府・自民党だったのでは？

オウム真理教に宗教法人格を与え、その活動を規制せず（「たかが新興宗教団体じゃないか、危険などない」と見過ごし）、あれだけのテロ事件を起こすがままに放置してきた責任は政府・自民党にあるわけです。統一教会の霊感商法による被害を各メディアはさんざん伝えていたのであり、それでも野放してきたのが政府・自民党です。いったいどこに危機感があったのか説明してもらいたいものです

山上徹也容疑者を称賛する気はありませんが、彼の死にものぐるいの犯行があったからこそ、政府は今、統一教会被害者救済法を制定すべく動いているのは誰の目にも明らかです。山上容疑者のテロなくして、細野議員は統一教会や他の宗教による被害者救済法を提案したのでしょうか？
自分だけが鋭敏な感覚でテロの危険性を嗅ぎつけ、警鐘を鳴らしているかのようなフリをするのは止めるべきでしょう。細野議員がこれまで宗教二世問題に取り組み、彼ら彼女らの立場になって政治活動をしてきたというなら別ですが

山上徹也容疑者は司法の場で裁かれるのですから、それで良しとすべきでしょう。メディアが彼に犯罪者、テロリストと罵倒を浴びせ続けないと細野議員は満足できないのでしょうか？単に安倍晋三批判から世間の目を逸らせたいだけなのでは

細野議員が「不幸な状況の解決手段としてテロを利用することは二度とあってはならない」と言うなら、「不幸な状況を解決するのが政治の責任だ」くらいの発言をしてもらいたいものです

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