父弟殺害　「足立被告に犯行は無理」と弁護人: 夾竹桃日記

2022年10月04日

父弟殺害　「足立被告に犯行は無理」と弁護人

糖尿病を患う父親に大量のインスリンを投与し、会社を経営する弟は煉炭自殺に見せかけて殺害したとして逮捕・起訴された足立朱美被告の裁判が続いています。公判前の争点整理で検察側の提出する証拠・証言をことごとく否認したため、公判は２２回も開かれるという、最近では数少ない長期の裁判になります

堺市で平成３０年、インスリン製剤の過剰投与で父親を、練炭自殺を装って弟をそれぞれ殺害したとして、殺人罪などに問われた無職、足立朱美被告（４８）の裁判員裁判の第１１回公判が３日、大阪地裁（坂口裕俊裁判長）で開かれた。弟の殺害について審理が始まり、検察側が「強い殺意があった」と指摘する一方、弁護側は「全て争う」と無罪を主張した。

起訴状などによると、３０年３月、弟の聖光(まさみつ)さん＝当時（４０）＝に睡眠薬などを服用させて眠らせた上、実家のトイレ内で練炭を燃やして一酸化炭素中毒で殺害したとしている。

検察側は、被告がインターネットで「一酸化炭素中毒」などと検索していたほか、練炭を事前に購入していたことを明らかにした。さらに聖光さんから検出された睡眠薬の成分は被告が処方されていたものと同一だったとして、「用意周到な犯行」と指弾した。

これに対し、弁護側は「被告と聖光さんとの間には体格差があり、一人で犯行が可能なのか」などと複数の疑問点を指摘した上で、「間違いなく事実といえるかどうか慎重に考えてほしい」と訴えた。

（産経新聞の記事から引用）

足立被告は公判で黙秘を宣言し、弁護人が検察の立証にあれこれ不備や疑問を唱える形で進行しています

今どき一般家庭で煉炭を使う機会などないのであり、足立被告が煉炭を購入していたとなれば犯行に用いるためとしか考えられません

逆に弁護側は聖光さん自身が自殺のために煉炭を購入していたと立証できるのでしょうか？

あるいはたまたま足立被告が購入し実家に置いていた煉炭を聖光さんが見つけ、これを使って自殺したのだと、弁護人は主張するのでしょうか？

随分と無茶な主張のように聞こえます

そもそも会社経営が順調だった聖光さんには自殺する動機がないわけで

聖光さんと足立被告の体格差が記事の後段で述べられています。要は聖光さんに何らかの手段で睡眠導入剤を飲ませて眠らせたとしても、大柄な聖光さんの体をトイレまで移動させ、便座に座らせる形で自殺に見せかけるのは小柄な足立被告には困難であると弁護人は主張したのでしょう

ただ、まったく不可能というわけではありません。寝たきりの高齢者を介護する際、ベッドで寝ている状態からいかにして移動させるか、その方法は介護マニュアル本などにも載っています。正しい手順を踏めば、小柄な女性でも１人でできます

本件は足立被告が計画を練り、実行した極めて悪質な殺人であると考えられるのです

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