山梨介護施設強姦殺人 丹沢被告に懲役17年判決

高齢者介護施設の職員が80歳の女性を強姦した上で死亡させるという異常な事件について、山梨地裁は懲役17年(求刑は懲役18年)の判決を下しています
起訴されたのは強制性交致死罪であり、強制性交殺人罪ではありません。しかし、「殺意はなかった」との釈明に信憑性があるのか、大いに疑問です。レイプした後に殺害して口封じするつもりだったのではないか、との疑念が残るわけですが、犯行時丹沢被告の心の中がどうであったか知るすべはありません


山梨県南アルプス市の老人ホームで入所者の女性(当時80歳)が暴行されて死亡した事件で、強制性交致死罪に問われた市川三郷町上野、無職丹沢一貴被告(43)の裁判員裁判の判決が20日、甲府地裁であった。三上潤裁判長は「被害者を人として尊重する姿勢がみられず、極めて悪質だ」として、懲役17年(求刑・懲役18年)の判決を言い渡した。
判決によると、丹沢被告は同施設職員だった昨年8月5日夜、施設のトイレで、女性の首を腕で絞めるなどして反抗を抑圧した上で性的暴行を加え、窒息死させた。
三上裁判長は、丹沢被告が犯行の数日前から「窒息レイプ」と検索していたことなどを挙げ、動機について「被害者に対する嗜虐(しぎゃく)的な性的行為によって性的欲求を満たすことにあることは明らか」と指摘。
被告が犯行後、女性に心臓マッサージなどの救命措置を講じたとの弁護側の主張については、「実効性には疑問が生じる上、110番や119番を直ちにできたにもかかわらず行っていない」などと退けた。
(読売新聞の記事から引用)


検察としては強制性交殺人に問えるかどうか検討したはずです。それでも決め手となる「殺意」を客観的に立証するのは困難と判断し、強制性交致死罪で起訴したのでしょう
丹沢被告はAVマニアなのか、いわゆる「窒息レイプ」もののAV作品を見て自分もやってみようと思い立ったと推測されます。が、あれはあくまでも女優さんの演技であり、首を絞めながらの性交でより快感が得られるがごとく演じているにすぎません
丹沢被告は被害者を締めつけた後、息をしていないのに慌て、心臓マッサージをしたと主張して情状酌量を求めたようですが本末転倒です。救命措置を行ったのだから減刑してくれ、との言い分を亡くなった被害者が聞いたなら激怒するでしょう
また、弁護人は丹沢被告がADHD(注意欠陥多動障害)だったとして情状酌量を求めていましたが、それも斟酌されなかったようです
「身勝手の極み」といえる事件ですから、求刑18年に対して1年割り引き懲役17年になっただけでも丹沢被告は感謝すべきです

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