性犯罪支援団体代表が強姦 松本被告の闇

性犯罪で服役した体験を活かすため性犯罪者支援団体を立ち上げた松本学被告は、女性をSNSで誘って強姦する性犯罪を繰り返してもいました。その被害者は200人ともいわれます
昨年11月に初公判があったと報じられたものの、続報が途絶えており、判決を伝える報道もないため再逮捕されて公判が中断した状態なのかもしれません。月刊誌「創」に手記を寄せていた元ヒステリックブルーのギタリスト、二階堂直樹被告の控訴審判決でも出ましたので、松本学被告の件を取り上げます
2022年1月に産経新聞に掲載された記事から一部を引用します


「意志」で止まらぬ性犯罪 議論停止の化学的去勢 海外先行
元受刑者の出所後10年間を追跡した調査によれば、殺人罪で服役し、また殺人の罪を犯す者は1%に満たない。最も重大な犯罪だが、ほとんど一回完結型といえる。これに対し「魂の殺人」と呼ばれる性犯罪の同種再犯率は15・6%に達した。被害者の身体のみならず心の奥底まで深く傷つけ、ときに自殺という形で間接的に死に追い込む性犯罪。その卑劣な衝動を抑えるすべはないのか。必要なのは内面にアプローチする「治療」だが、日本では議論さえ進んでいない。
ジキルとハイド
「性犯罪の再犯をなくすための社会的な活動を今後していきたいという思いがあって、その話も母にしました」
「樹月カイン」なるペンネームで活動していた男(48)は、月刊誌「創」(平成30年11月号)が企画した座談会で、将来の展望をこう語っていた。
性犯罪で13年間服役し、当時は出所したばかり。刑務所で再犯を防ぐための「性犯罪者処遇プログラム」(処遇指標の符号から『R3』の通称で呼ばれる)を受講した体験を語り、「私の場合はR3だけじゃなく個人的に10年間それなりの訓練を続けてきた」と、性衝動のコントロールに自負心すらのぞかせていた。
しかし昨年7月、男は20代女性に対する強制性交容疑で逮捕される。高額の金銭援助を持ちかけて性行為に及んだ後、隠し撮りした画像をネット上にばらまくと脅し、さらなる性交を強いる悪質な手口。自ら「うずしお先生」と名乗り、援助のやり取りをしていた女性は200人超に及んだ。
実際に性犯罪者の社会復帰支援団体まで立ち上げた「樹月カイン」と、その裏で性暴力に及んでいた「うずしお先生」という2つの人格-。数多(あまた)の死刑囚や犯罪加害者を取材してきた「創」の篠田博之編集長をして「まさにジキルとハイド」と困惑させた。
男の言葉に再犯を絶つ覚悟を感じていた。今もその思いは変わらない。「性欲が強いからという単純な問題ではない。薬物事犯や窃盗犯にみられるような依存症に似ていると感じる」
処遇の限界
男が受講した「R3」は心理療法の一種である認知行動療法をベースとしたプログラムだ。何が性的衝動を呼び起こす「引き金」となるかを知り、例えば「女性も喜んでいる」といった性犯罪者特有の認知のゆがみを修正する。そして日常生活の中で「引き金」を避け、遭遇してもコントロールする技術を学ぶのだ。
再犯者が引き起こした平成16年の奈良小1女児誘拐・殺害事件を機に18年に導入された。厳罰化だけで加害の連鎖を絶てないと思い知らされた法務省は、刑を執行する場でしかなかった刑務所内での「治療」にようやく踏み込んだ。
(以下、略)


なお、月刊誌「創」には二階堂直樹や樹月カインこと松本学の事件について逮捕後、記事の掲載はなく、篠田編集長もさすがに呆れて取り上げるのを放棄したのかもしれません。おそらく2人とも、釈明の手紙を篠田編集長宛に投函していると思うのですが
松本被告の場合、「自分は性衝動コントロールする訓練を受けてきた」との自信とは裏腹に、多額の金銭援助で女性を釣り、無理やり性交する犯行を繰り返していました。「バレなければ犯罪ではない」との考えが根底にあったのでしょう
性犯罪被害者の立場・心情を理解するよう刑務所の更生プログラムでは指導していたはずですが、松本被告の心には響かず、逆に「エエカッコしい」の面が全面に出て性犯罪者支援活動などという見てくれの良い隠れ蓑をまとう結果になっています
性犯罪者というレッテルが貼られ続けるのが我慢できず、NPO法人とかを立ち上げてその代表という、表の肩書が欲しくてたまらなかったのでしょう
刑務所で実施している性犯罪受刑者に対する更生プログラムには何かと批判があるわけですが、その実施内容を把握した上で批判している人はほとんどおらず、ただ「性犯罪者は更生など不可能。刑務所にそのまま収容しておけ」といった感情論から批判している人が大多数であると思います(検索すれば更生プログラム「R3」についての情報は見つかりますが、これを丹念に読み込み理解した上で批判する人はそういないと判断します)
例えば以下のように、結構ボリュームがあります。PDFファイルで23ページです

第3章 再犯防止に向けた各種施策等 第1節 矯正 - 法務省

ただ、どれだけ立派なプログラムであろうと、それを実施して己自身を作り変えられる受刑者とそうでない受刑者がいるわけであり、必ず成果があると断言できるものではありません。どこの国の更生プログラムも「完璧」などというものはなく、試行錯誤して効果を検証し、是正していくしかないのです
「性犯罪者だから一生刑務所に入れておけ」という意見は非現実的であり、実効性はありません。確実に実行できるものから試みるしかないのです。「GPS機能付きの足輪をつけろ」との意見もありますが、韓国ではGPS足輪をつけた性犯罪者が再犯に至った例も複数件報告されており、文字通りの足枷にはなっても絶対的な切り札ではありません。むしろ、「GPS足輪を付けておけば性犯罪の再犯は防げる」との安易な決めつけこそ危険という気がします
さて、少しだけ個人的な感慨を記せば、自分は途中で法務省を退職しており、あのまま在職し続けたなら山形刑務所などA級施設で性犯罪者更生プログラムに関わる機会があったのかな、と思わずにはいられません。ただ、当時からラカン派の精神分析にはまっていましたので、認知行動療法には批判的な立場です。精神分析は性犯罪に至った経緯・原因をとことん突き詰める手法であり、認知行動療法は原因追求よりも認知の歪みを改善し行動の変容に努める手法で相容れないところがあります

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