神戸弘陵高生徒殺し 2度目の精神鑑定実施へ

夜、道路脇で談笑していた高校生の男女に刃物を持って襲いかかり、16歳の男子高校生を殺害した後、10年あまり逃げていた泉龍都被告について、神戸地裁は弁護側の請求を認めて2度目の精神鑑定を実施すると決定しています
これは最初の精神鑑定結果が不十分であるという、公判前整理手続きでの弁護側の申し立てを認めた形になります
なので、最初の精神鑑定結果に基づいて起訴した検察としては大いに不満でしょう。ただし、弁護側が再度の精神鑑定を求めたからとしても、弁護側が望む鑑定結果が得られるとは限りません


神戸市北区で2010年、私立高2年の堤将太さん(当時16歳)が刺殺された事件で、殺人罪で起訴された当時17歳の元少年(29)について、神戸地裁が精神鑑定を行う決定を出した。9月28日付。弁護側が地裁に請求していた。鑑定留置は検察側の請求で起訴前にも実施され、2回目となる。
元少年については、5カ月間の鑑定留置を経た22年1月、神戸地検が殺人罪で起訴。争点を絞り込む公判前整理手続きが始まっているが、弁護側が6月、再度の精神鑑定を地裁に請求していた。
関係者によると、元少年は事件前に精神科で適応障害などと診断され通院歴があるという。弁護側は「心神喪失状態だった」と公判で無罪を主張することを検討しており、2回目の鑑定結果も踏まえ弁護方針を決めるとみられる。
起訴状によると、元少年は10年10月4日夜、折りたたみナイフで堤さんを刺し殺害した。関係者によると、元少年は逮捕時には容疑を認めていたが、公判では殺意を否認するとみられる。
(毎日新聞の記事から引用)


泉被告は青森県内の高校に入学したものの、女子生徒に刃物を向けて脅す事件を起こし、退学しています。その時点で精神的に不安定であり、適応障害との診断を受けたものと推測されます。ただし、適応障害というのは「学校に馴染めず問題を起こした」との理由で診断名をつけた可能性があり、弁護側が主張するところの心神喪失状態と呼べるほど重篤な症状を呈していたとは思えません。心神喪失とは昼夜の区別もできず、自分がどこにいて何をしているのかすら認識できないほど混迷した状態を指すものです。学校不適応で引きこもった程度で、心神喪失状態で善悪の判断もできない精神状態だった、などと主張するのは大間違いです
弁護人は被告人の利益のために弁護活動をするわけですが、心神喪失の主張は行き過ぎでは?
最初の精神鑑定でも泉被告が青森で起こした事件は当然考慮し、その後に精神科に通院した診療記録も含めて判断を下したはずです
その時点で泉被告は通院して治療を受けていたのであり、入院していたわけではありません。つまり入院を必要とするほど重篤な精神状態にあったとは考えられないわけです。心神喪失状態であったなら医師は即座に入院させたでしょう

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