福岡5歳児餓死事件 赤堀被告が判決前に語る

福岡県で5歳の男児が餓死事件の裁判で起訴されている赤堀恵美子被告に対し、明日の公判で判決が言い渡されます。赤堀被告側は無罪を主張していますが、無罪であるという立証が随分と弱く、明確な根拠を示せていません(その多くは赤堀被告の嘘に由来するわけですから、嘘ではないと証明するなど実質不可能です)
それでも無罪の主張が通ると思っているとすれば、刑事裁判について驚くほど理解が乏しいと言わざるを得ません
実は赤堀被告の理解力の乏しさ、杜撰さは判決前の拘置所でのインタビューにも現れていますので、取り上げます
西日本テレビの記者が赤堀被告と面会した際のやり取りが記事になっています


【独自】福岡5歳児餓死 ママ友“支配認定”知らず「えっ?初めて聞いた」 判決前に記者に語る
(前略)
◆赤堀被告(福岡拘置所)
Q.「今、判決を控えてどう思う?」
A.「どこまで裁判員に伝わっているか。3分の1しか真実を話していない。どこまで通じているか。私が支配していたと歯がゆかった」
Q.「現状は本意ではない?」
A.「はい」
Q.「今すぐ出たい?」
A.「はい。子供たちとは手紙でやりとりはしている。『ママのしていることは間違っていない』『テレビで違うところが流れているよ』と手紙が送られてくる」
8月29日から始まった裁判員裁判で、赤堀被告は起訴内容を全面否認し無罪を主張しました。裁判には検察側の証人として碇被告が出廷。主張が異なるママ友同士が法廷で対峙しました。
(中略)
裁判で検察側は、赤堀被告が週3回パチンコに通っていたことや、2年間で美容室代80万円を使ったほか、テーマパークへの家族旅行で28万円を使ったことなどについて指摘しています。この金について赤堀被告は-。
◆赤堀被告(福岡拘置所)
A.「タンス預金があった。検察はパチンコに行く話もしたが、いつも上限2万。使ってないのはほとんど貯めていた。旅行もバカ高い所には行っていない。安い所を探して行っている。旅行に行く時は高速道路も使わず下道。碇は検察に『私が怒りっぽい』と話していたので、(検察は)私が怒るのを待っていたのでは。悔しかった」
記者に対して、被害者はむしろ自分の方だと説明し続けましたが、表情に変化があったのは、6月の碇被告への一審判決で赤堀被告の支配が認定されていると伝えた時のことでした。
◆赤堀被告(福岡拘置所)
Q.「碇被告での裁判では赤堀被告の支配が認められていて、(判決は)求刑に対して半分の懲役5年だった。これについてどう思う?」
A.「えっ?そうなんですか?今、初めて聞いた」
Q.「知らなかった?」
A.「はい」
Q.「弁護士からも聞いてない?」
A.「はい。碇の裁判を聞いてないので分からないが、私の支配が認められたと初めて聞いた」
Q.「びっくりした?」
A.「碇の証言が認められたんだなと思う。なんとも言えない」
(以下、略)


裁判を担当している判事は碇被告の事件を担当していたのと同じ判事であり、相互の裁判で事実認定に矛盾があっては公正さを欠くため、碇被告の裁判で認定した事実(赤堀被告による洗脳と支配)をいまさら否定するような判決は出せません
弁護人は当然それを知っているはずですが、碇被告の1審判決の内容を赤堀被告に伝えていなかったのでしょうか?
碇被告の判決を踏まえ、赤堀被告と相談して法廷戦術を練り直すはず、と思うのですが…
例え弁護人が伝えていないとしても、拘置所内では新聞を読めますので赤堀被告は裁判の記事に目を通す機会はあったはずです(彼女に新聞を読む習慣がないならスルーでしょう)
どうにも裁判に臨む者としての姿勢が欠如しているように感じられます。初めての刑事裁判だとしても、です。弁護士に任せれば良い、と楽観視しているのか?
また、碇被告の通帳を預かり、そこから勝手に金をおろして着服していた疑惑について、赤堀被告はタンス預金が会ったとかパチンコでいつも勝っていたからなどと説明していますが、裏付ける証拠は提出できていません。これでは裁判で通用するはずはないのです
赤堀被告の夫も、「妻がパチンコで勝っていたから生計には余裕があった」と証言していますが、いまどきパチンコで月に10万円近く稼げる人間は滅多にいないのであり、「勝っていた」根拠は不明なままです。パチンコで玉をたくさん貯め、特殊景品に交換し、それを店外の交換所に持ち込むと現金で買い取ってくれる仕組みだそうですが(自分はパチンコをやらないのでよく分かりません)、その際に領収書が発行されているのなら、それを裁判所に提出して「これだけ儲けている」と主張すればよいのです。おそらく領収書のようなものは発行されないのか?
もちろん、赤堀被告は買い物をするのも旅行をするのも現金払いで済ませ、領収書の類は破棄して証拠が残らないようにしていた可能性が大だと推測されます。その結果、何を主張しようとも証拠として裏付けるものが提出できないのでしょう

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