チア練習で下半身不随 高校が和解金支払い

高校のチアリーディング部の朝練で重症を負い、車椅子生活を余儀なくされた元女子部員が、学校を相手に損害賠償請求の訴訟を起こしていたのですが、岡崎城西高校との間で和解が成立したと報じられています
当時元女子部員は入学して4カ月目であり、朝練には顧問・コーチら監督者不在でした。補助者のないまま先輩に持ち上げられて高所から前方宙返りの練習をして事故に遭ったものです
練習を主導していたのは上級生だったのでしょうから、上級生たちも責任を問われる事案なのですが、損害賠償請求の対象には含まれていません。なお、事故後、岡崎城西高校はチアリーディング部を廃部としています。事故があったから廃部とは、いかにも逃げの姿勢が感じられます


岡崎城西高校(愛知県岡崎市)で2018年、チアリーディング部の練習中の事故で下半身不随となったのは学校側の安全対策が不十分だったためとして、元女子部員が同校の運営法人に約1億8290万円の損害賠償を求めた訴訟は、13日までに名古屋地裁(佐野信裁判長)で和解した。12日付。和解条項によると、法人側が和解金約1億2800万円を支払う。
訴状によると、元部員は1年生だった18年7月、体育館で前方宙返りの練習のため、部員2人に両足を握られて肩の高さまで持ち上げられた体勢から飛び降りた際、前方のマットに首から落下。胸髄損傷で下半身不随になり、車いすが必要になった。
(共同通信の記事から引用)


民事訴訟で学校側は、部活はあくまで課外活動であるから学校の負うべき損失割合は3割に留まる、とナゾの主張を展開していました。が、和解では約7割を負担することで決着しています
運動系の部活にこどもさんが加入した場合、傷害保険に加入しておくのがお薦めです。学校単位、部活単位で傷害保険に加入されているなら不要ですが
中学生や高校生が部活に熱心に取り組むのは親として歓迎すべきことなのでしょうが、部活で怪我をして命を落としたり重い障害を負うケースは皆無ではありません。怪我をしない、させないのが理想ではあっても、上記の事故のように部活の顧問もコーチも不在で、上級生だけが練習を主導する事態も起こり得ます

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