福島祖母殺害 初公判で殺意否認する19歳

少年法改正により、18歳から20歳未満の少年は特定少年と区分され、検察が起訴した場合には氏名の公表もある、との扱いになりました。当初はメディアが氏名公表の是非についてあれこれ書き立てていたのですが、最近は「氏名の公表が更生の妨げになる」論があまり聞かれなくなりました。弁護士会は相変わらず氏名の公表に反対しているのでしょうが
さて今日は、福島県塙町で祖母を殺害してキャッシュカードを奪い、300万円を引き出したとして強盗殺人罪で起訴された孫の鈴木敬斗被告(19)の裁判を取り上げます
鈴木被告は初公判で「殺すつもりはなかった。6割くらいの力で(鉄パイプで)10回くらい殴っただけ」と殺意を否認しています
しかし、検察は殺意をもって殴打したとして鈴木被告に無期懲役を求刑しています


今年2月、福島県塙町で女性が殺害された事件で強盗殺人などの罪に問われている女性の孫で19歳の男の裁判は9日に結審しました。検察は、被告の男が被害者が死亡する危険性を認識していながら、執拗に殴ったとして無期懲役を求めました。
強盗殺人などの罪に問われている矢祭町の建築板金業・鈴木敬斗被告(19)は、今年2月、塙町で祖母を鉄パイプで殴り死亡させ、奪ったキャッシュカードで現金300万円を引き出したなどとされています。
裁判の争点は、殺意があったかどうか。
これまでの裁判で検察は、「被告は、殺意を持って準備していた鉄パイプで頭部などを10数回殴った」と指摘。
一方、被告は、「殺意をもって殴っていない殴ったのは10回前後」と殺意を否定していました。
8日の裁判では、被害者の長男が代理人を通じて意見を述べました。「被告が更正できるとは思いません。厳重な処罰をしてほしい。」
そして迎えた9日の論告求刑。
検察は「無期懲役」を求刑しました。鈴木被告が、現金を入手するために少なくとも15回以上殴ったうえ、部屋の柱や床が損傷するほど強い力で鉄パイプを振るなど殺意は明らかとしました。
一方、弁護側は被害者の頭蓋骨は折れておらず、即死するほどの力で殴っていないと主張。
そのうえで、当時、鈴木被告が未成年であったことを考慮し、刑罰よりも社会復帰を目指すべきだとして懲役15年を上限とする不定期刑を求めました。
最後の意見陳述で鈴木被告は、「とても残酷なことをした。これから謝罪など自分のできることをやっていく」と述べました。
(テレビュー福島の記事から引用)


ヤフーニュースのコメント欄には、「たまたま頭蓋骨が折れなかっただけで、殺意がないとか」と被告の主張の図々しさを指摘する声があります
鈴木被告は第三者が家に侵入し強盗を働いたように見せたかったのであり、犯人が孫の敬斗だとバレたら困るので、最初から殺すつもりで犯行に及んだものと考えるのが妥当です
もちろん鈴木被告の主張には強盗殺人で無期懲役刑になるか、強盗致傷で懲役12年以上15年以下の不定期刑になるかという刑罰の落差が影響しており、何が何でも殺意はなかったことにしようと決めているのでしょう
頭を鉄パイプで繰り返し殴打するのは、「死んでも構わない」という気持ちがあっての行動ですから、「殺意はなかった」との主張に裁判官が同意するとは思えません
判決は9月15日に予定されています
19歳という年齢ですから更生の可能性は乏しいと裁判官は断定しないでしょう。なので、検察の無期懲役の求刑から割り引いて懲役25年くらいの刑を言い渡すのではないか、と予想します

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