渋谷母娘刺傷事件 不登校に家庭内葛藤

未成年者による殺人事件が起こると、神戸の連続児童殺傷事件に似ているとか、◯◯の事件と共通点がある、などという報道がされます
ただ、そうやって過去の事件や類型に当て嵌めることで事件への理解が深まるとは限りません。どこが似ているかを探すより、どこが違っているかを検討した方が、事件の独自性や犯行の意味にたどり着けるかもしれません
渋谷で女子中学生が通りすがりの母娘を刺傷したの続報です。首都圏で起きたの事件だけあって、さまざまな報道が飛び交っています


取り調べに対し、少女が語った犯行の理由は。
中学3年生の少女:「自分の母親と弟を殺すための予行演習として、たまたま見つけた親子を殺そうと思った」
自分の母親を殺そうと思い至った理由については…
中学3年生の少女:「母親の嫌なところに自分が似てきたのが嫌だった」
捜査関係者によりますと、少女は埼玉県戸田市の中学校に入学したのち、1年生の3学期から欠席や早退を繰り返すようになり、登校した際は別の教室などで、自習などをしていたといいます。
少女の犯行当日の動きも明らかになってきました。
記者:「少女は自転車に乗って戸田市内の自宅を出たあと、こちらのJR武蔵浦和駅から電車に乗って新宿駅へ向かったとみられています」
少女は正午すぎ、塾に行くと言って家を出ましたが、塾には行かず駅から電車に乗り込みます。
少女は塾を欠席した理由について、「頑張れなくて、塾を行くのを諦めた」としたうえで、「電車に乗っている途中で、きょう、人を殺そうと決めた」と話しているということです。
少女はJR新宿駅で電車を降りると、現場近くまで徒歩で移動したといいます。
「人を殺せる人通りの少ない場所を探し、渋谷にたどりついた」と供述しているという少女。
これは犯行直前の少女とみられる人物を捉えた防犯カメラの映像で、親子とみられる2人組に徐々に近づいていきます。そして…
犯行直後、近くの飲食店の男性従業員が少女から包丁を取り上げ、取り押さえました。少女は凶器の包丁のほか、ナイフ2本を所持。「事前に用意し、自分の部屋で保管していたものを持ってきた」と供述しているということです。警視庁は少女にさらに話を聴き、動機について詳しく調べています。
(TBSニュースの記事から引用)


容疑者である少女の変化がいつから始まったのでしょうか?
「不登校が始まった1年生の3学期から」だと思われる方もいると思いますが、おそらくそれよりずっと前から変化が始まっていたのではないかと推測します。ただ、毎日接している家族にはその変化が見えないだけです。中学入学前から母親への憎悪が芽生え始め、次第に明確な殺意を抱くようになったのかもしれません
母親への憎悪が芽生えた経緯は今後明らかになるでしょう。弟をも殺害しようと計画していたところからすれば、彼女が「母は弟ばかり可愛がっている」と感じるようになったのが原因の1つ、ではないかと思います
ただし、憎悪にせよ嫌悪にせよ、殺すという決意にはなかなか結びつきません。女の子の場合は家を出て、家族と疎遠になる途を選ぶ方が多いのでは?
あるいは家族や学校の愚痴を言い合えるような友達が彼女にはいなかったと思われます
容疑者の通う中学校を管轄する戸田市教育委員会が会見し、「原因究明に努めたい」と述べているのですが、事態は既に教育委員会の手の及ばない所へ移っておりいまさら原因究明に取り組む必要はありません。まず容疑者である生徒の不登校が始まった時点で、担任教師との信頼関係は構築できていなかったのであり、原因も何も把握できなかったのでしょう。あとは司法の手に委ねるしかありません

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