少年院出の15歳が殺人 初公判を前に

2020年8月、福岡市内の商業施設「マークイズ福岡ももち」の1階の女子トイレで21歳の女性が刺殺された事件では、中津少年院を出たばかりの少年(15歳)が逮捕されています。その後、精神鑑定を経て家庭裁判所に送られ、検察官送致決定を受けて起訴されていました
初公判を前に各メディアがこの少年に関する記事を掲載していますので取り上げます


2020年、福岡市の商業施設で、当時15歳の少年が面識のない女性を包丁で刺し殺害したとされる事件が起きました。
6日から始まる裁判を前に、少年がKBCの接見に応じました。事件は、2020年8月、福岡市の商業施設で起きました。殺人などの罪で逮捕・起訴されたのは、当時15歳の少年でした。起訴状によりますと、少年は、商業施設内で包丁2本を盗んだうえ面識のない当時21歳の女性を複数回刺し殺害したとされています。少年院から仮退院した2日後のことだったといいます。
そしてー。裁判を控えた少年が、今月1日、KBCの高橋絵里記者の接見に応じました。17歳になった少年は、落ち着いた様子で応対し、拘置所内で差し入れの三国志を読んでいることなど、生活について語りました。
しかしー。接見した高橋記者は、「少年は、施設での生活は初めてではないので慣れていると私の目を見ながら淡々と話しました。一方で、事件についての質問は、弁護士の先生に聞いてくださいと一切答えませんでした」と話しました。
弁護側によると少年は、起訴内容を認めているといいます。そして、少年が恵まれない家庭環境にあったとし、刑罰を受けるための「少年刑務所」ではなく、社会復帰を目的とした「少年院」への収容を求める方針だということです。
遺族は、事件から1年後、思いをつづっています。「仮退院直後にこの事件を起こした犯人が心から反省しているとはとても思えません」「このまま社会復帰をしたらもっと恐ろしい事件を起こすと思います。極刑にして頂きたいです」
裁判は、6日午前10時からです。
(九州朝日放送の記事から引用)


犯行時18歳未満で被害者が1人ですから死刑の適用はありません。無期懲役判決も難しく、有期刑でしょう
ただ、遺族が「極刑を望む」と語っているところからして、21歳の娘を殺害した少年への怒り、憎しみは相当なものだと思われます
発達障害がどの程度のものであるか、詳細な報道はありません。ただ、両親がなく、祖父母に育てられた時点で「立腹すると手がつけられないほど暴れた」とか、「(小学校では)理由もなく怒られる」と学校への不満を述べていた等の週刊誌の記事からすれば、注意欠陥多動障害で抑制の効かない少年だったのだろうと推測されます
その後は県の児童自立支援施設(教護院)に送られ、そこでも暴力沙汰を繰り返したので国立武蔵野学園(居室扉に施錠する強制措置がある教護院)へ移され、そして中津少年院(精神的に未熟な少年、発達障害で非行のある少年を収容する施設)へ送られています
医療少年院の場合、裁判官の判断で最長26歳まで収容可能となっていますので、この先9年ほどは収容できるわけです。が、それで本人の問題(本件の場合は女性を刃物で脅し、強姦する目的で犯行に及んでおり、性的衝動がコントロールできない)が解決できるのかどうか?
医療少年院を出て、また通り魔事件のような犯行に及ぶのであれば9年間の収容生活も無駄になりかねません
もちろん、それは刑務所に服役しても同じであり、仮に懲役18年となって服役しても出所後に再犯に至る可能性は誰も否定できないのです
当然、検察はこの裁判で懲役刑を求刑するでしょうが

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