住基ネットで個人情報覗き見 市職員懲戒処分

世間では忘れられた存在ですが、住民基本台帳ネットワーク(住基ネット)というものが市役所や町役場にはまだ存在しています
マイナンバーカード登場で存在意義が問われているわけですが、総務省の説明ではマイナンバーカードと住基ネットは役割が別であり、両方とも必要だとの話です。しかし、住基ネットの維持には毎年130億円もの費用がかかっており、国民が負担しています
存在意義が疑われる住基ネットですが、導入当初から市役所職員らが個人情報を盗み見する事案が相次ぎ、公務員の暇つぶし、娯楽のために存在するのかと思ったこともしばしばです。公務員が仕事の合間に芸能人の住所を調べたり、特定人物の家族構成を調べたりしているわけで、本当に必要なシステムなのか大いに疑問でした
再び住基ネットで個人情報を覗き見していたと発覚し、高知市役所が職員に処分を科したと報じられていますので取り上げます


住民基本台帳ネットワークで県外の男性の住所を調べ、漏えいしたとして、高知市の女性職員2人が停職3か月の懲戒処分を受けました。
処分を受けたのは高知市資産税課の女性主任と、議会事務局の女性主査です。高知市によりますと、2022年4月、議会事務局の女性主査が、「ネットで知り合った男性の住所を知りたい」と、資産税課の女性主任に依頼。女性主任は、住民基本台帳ネットワークで住所を調べ、女性主査に漏えいしたということです。高知市は、「市民の信頼を著しく損ない、信用を失墜させた」などとして、2人を停職3か月の処分としました。2人は「不正だという認識はあったが、個人情報の扱いの重要性について意識が足りなかった」などと話しているということです。
“住基ネット”を利用した、意図的な個人情報の漏えいは、高知市では初めてで、岡崎誠也市長は「あってはならないことで誠に申し訳ない。組織一丸となって再発防止に全力で取り組む」とコメントしています。
(テレビ高知の記事から引用)


住基ネットを利用できるのはIDを与えられた職員に限られ、誰もが自由に使えるわけではありません。住民票など扱う部門や住民税や固定資産税を扱う部門の職員限定になっていますが、このように個人的な用途で職員間で依頼をしたり依頼を受け、個人情報が簡単に覗き見される状態にあるのが実際です
また、昨年にはコロナウィルス感染者が誰でどこに住んでいるか、を知るために秋田県横手市役所の職員7人が住基ネットを不正に使用し、訓告処分を受けたと報じられています。訓告ですから口頭注意程度の軽い処分であり、個人情報取り扱いの規定に反した不法行為にしては随分と軽微な扱いでした


秋田県横手市の職員7人が、業務とは関係なく住民基本台帳ネットワークシステム(住基ネット)を使用し、新型コロナウイルスに感染した人ひとりの個人情報を不正に閲覧していたことが24日、市への取材で分かった。市は不正閲覧した職員7人を訓告、管理監督責任を問い上司4人を厳重注意とした。市は事案を公表しなかった理由について「戒告以上の懲戒処分ではないため」としている。
市によると、住基ネットを不正閲覧した職員は、市内4地域局に勤務していた男女計7人。いずれも日常の業務で住基ネットを使用する権限を持っていたという。
住基ネットは住民票の写しの発行などで本人確認のために使用される。横手市住民基本台帳ネットワークシステム管理要綱では、業務に必要のない情報の検索を禁止している。
(秋田魁新報の記事から引用)


市役所職員が住基ネットを不正に使用し、個人情報を覗き見しても訓告程度の「軽い注意」で済ませるのは、個人情報を軽視していると思われてしまいます。高知市役所が停職3か月であるのに、横手市は訓告だけです。横手市の職員も停職処分にするのが相当でしょう
先日、尼崎市で個人情報を詰め込んだUSBメモリを管理業者が紛失する事態がありました。が、尼崎市役所の緊張感を欠いた対応(パスワードの桁数を会見の場で公表するとか)を見ると、責任感があまりに乏しいのではないかという気がします
今後、市役所職員が個人情報を抜き取って名簿業者に売り渡したり、オレオレ詐欺グループに売る事件が起こらないとは言い切れないのであり、個人情報管理はもっと厳密にし、罰則も重くする必要があるのではないでしょうか?

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