病院職員が１億５千万円横領 アイドルに注ぎ込む
三重県南伊勢町の町立病院で会計業務を担当していた男が、１億５千万円を横領した疑いがあると報じられています
南伊勢町は近く刑事告発する予定なのだそうですが、つまりは逮捕もされていないのでしょう。逃亡や自殺の可能性もあるのに、何をのんびりしているのやら。南伊勢町側がすべての被害金額を特定しないと刑事告発できない決まりはないのであり、１０万円でも２０万円でも横領の事実が把握できればその時点で速やかに被害届を出すべきです
ちなみに男性職員はすでに懲戒免職になっています。つまり懲戒審査のため時間をかけて事情聴取を続けていたのであり、刑事告発より懲戒手続きを優先させるというのは本末転倒の対応です
三重県南伊勢町(みなみいせちょう)の38歳の男性職員が、勤めていた町立病院から複数年にわたり約1億5千万円を横領していたとされる問題で、職員が過去に在籍していた同町の上下水道課でも架空に伝票を処理し、着服していたみられることが明らかになりました。横領した金の使い道は？なぜ横領を防げなかったのか？複数の専門家を交えて解説します。
三重・南伊勢町 町立病院で職員が1億5000万円着服か
横領を行っていたとされるのは、約3年前から町立病院で勤務し、会計業務を担当していた38歳の男性職員です。男性社員は、病院の患者が窓口で支払った現金を金融機関に入金する際に一部を自分のものにしたり、病院が管理している金融機関の通帳から支出決議書などの手続きを経ることなく、無断で出金をしていたということです。さらに男性職員は、帳簿を加工し月に1回ある監査も帳簿上では問題がないように見せかけていたため、発覚が遅れたということです。
また、男性職員に病院での着服について聞き取りする中で、男性職員は過去に在籍していた同町の上下水道課でも架空の伝票処理などで500万円程度を着服したことを認めていて、今後、横領額はさらに増える恐れがあります。
町立病院から横領した約1億5000万円の使い道について男性職員は、「インターネットゲームへの“課金”や、アイドルのコンサートに行くための費用、グッズ購入費に充てた」と話していて、6月21日までに約100万円を返済したということですが横領した金のうち、いくらを使ったかは現在分かっていません。
（中略）
男性職員は会計業務をほとんど一人で行い信用されていた
病院事務長によると、男性職員は病院が導入している電子会計システム全体を把握していて、会計業務をほとんど一人で行うなど、かなり信用されていたということです。また副町長によると、男性職員は、おとなしそうで真面目で特に目立つ職員ではなく、金遣いが荒くなったり様子が変わったということもなかった、ということです。
Q．男性職員は出勤停止処分だということですが、なぜ警察は逮捕しないのですか？
（元大阪府警 中島正純氏）
「通常、被害届を受理してから警察は捜査をはじめます。今のところ、どれだけの被害があったか町が自己調査している段階なので、被害金額が分かるまで被害届が出せない状態です」
Q.南伊勢町のチェック体制についてどう思いますか？
（中島氏）「やはり最低でも2名以上の担当者を付けるべきだと思います。先日の山口県阿武町の誤送金についても同じですが、『一人の人間に全部任せきるということはどうかな？』と思います」
亀井正貴弁護士によると業務上横領は10年以下の懲役刑になり、一億円を超える横領は額が大きいので、弁済がないのであれば、実刑になる可能性が高いということです。
（読売テレビの記事から引用）
この手の横領事件でいつも思うのですが、「信頼して任せていた」という上司の発言は、監督を怠ったことへの弁解でしかありません。病院の事務長や係長はなぜ会計監査を毎月実施していないのでしょうか？
月末には帳簿と手元の現金と預金の残高を突合し、確認するというのは国の出先機関でも地方自治体の出先機関でも同じです
ただ、月末の定期的な監査だけではごまかされる可能性があるので、月の半ばに臨時のチェックは欠かせません。現金と帳簿を調べ、銀行から残高証明を取り寄せ、未払い額や未入金額がどれだけあるかを調べます。帳簿は電卓を叩いて計算し直します
月末締めをした帳簿を管理職がちらりと眺めるだけで、「間違いないですね」と印鑑だけ押す行為を監査とは呼びません。つまり南伊勢町立病院の事務長は毎月、定められた手続きでの会計監査をしていなかったのであり、無能な管理職として懲戒処分を受けるべきでしょう。電卓を叩いて帳簿の検算していたとも思えません
会計業務は煩雑でベテラン職員１人にまかせきり、という実態があるなら改善すべきであり、係長や課長なども会計業務への理解を深めておかないと横領が繰り返されます。業務の手順を追って学習すれば、会計監査のポイントなど掌握できるものです（自分の経験ですが）
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